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悪天候に見舞われたレースで前年度王者が圧巻の走り

2018年のインディカー・シリーズは早くも第4戦を迎えた。様々なコースでレースが行われるのがインディカー・シリーズの特徴だが、開幕戦からストリート、ショートオーバル、ストリートでレースが行われ、この第4戦は今シーズン初めて、常設ロードコースのバーバー・モータースポーツ・パークで開催された。

今シーズンから導入された、全チームが共通で使用するユニバーサルエアロキットを装着したマシンでの戦いは、「チーム・ペンスキーにアドバンテージあり」と判明した。

決勝レースが予定された日曜日は朝から雨。インディカーとしては久しぶりのフルウエットコンディションでのバトルが全長2.3マイルのサーキットで繰り広げられた。バーバー・モータースポーツ・パークはアップ&ダウンが激しく、コーナーの中でも路面がねじれている難コースである。

チーム・ペンスキー勢以外のドライバーたちが活躍する(例えば佐藤琢磨)ことが期待されたが、結果としてジョセフ・ニューガーデンの速さ、強さばかりが目立つレースとなった。2017年シリーズ・チャンピオンの速さは健在で、シリーズ連覇の可能性は十分にある。

日曜日の決勝レースはヘビーウェット。ストレートではマシンが刎ね上げる水しぶきでコースが見えなくなるほど

コース上の水量が多く、マシンの上げる水しぶきで視界確保が難しくなったことから、22周でレースには赤旗が出され、中断。主催者のインディカーは翌月曜日にレースの続きを行なうこととした。

決勝レースは月曜日へ順延。マシンはピットレーンに並べられてコースイン。隊列がピットアウトした時点で23周目終了から再開された

月曜は朝から快晴。11時よりスタート(再開)された決勝レースはドライコンディションで始まったものの、チェッカーまで残り20分という時点で雨が落ちて来て、ウェットでのバトルが終盤戦には展開された。実に珍しい、コンディションの何度も変わるレースとなった。

そんな戦いでも終始安定していたのが、優勝したジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)の走りだ。ポールポジションからピットストップの間をのぞき、一度もトップを明け渡さないという圧巻のパフォーマンスで今季2勝目へと逃げ切った。

ニューガーデンはシボレーユーザー。チームメイトで同じくシボレー・ユーザーのウィル・パワーは日曜日の序盤に水たまりに足を救われて単独クラッシュ。ニューガーデンはホンダ勢を相手に孤軍奮闘して勝利を手にした点で素晴らしい。

そしてホンダは、2〜8位にユーザードライバーたちを並べた。ホンダはたった1台にしてやられたと捉えることもできるが、ほんの小さなきっかけで彼らの中からどこかがペンスキーを上回るパフォーマンスを発揮することとなる可能性も十分にある。

勝者ニューガーデンは、「とにかく今週はマシンが非常に良かった。今日のドライでの戦いでも序盤から後続を突き放す走りができていた。しかし終盤は雨。大量リードを持っていた僕らはミスしてリードを失えば、とんでもないダメージ。プレッシャーがかかった。しかし優勝できた。早めにレインタイヤに交換する作戦も勝利への後押しをしてくれた」と話した。

佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、8番手スタートから1ストップ作戦で上位入賞を狙ったが、展開に裏切られた。終盤の雨は彼にピットストップを求め、そこまで頑張っていた燃費セーブが水の泡になった。

「レース再開時のスタートと同じ8位でのゴールは悔しい」と彼は話した。もっと上位でゴールできるだけの走りになっていたが、チャンピオン争いが今年の目標である彼にとっては、まったく納得の行かない戦いぶりとなっていた。

「予選ではアタックできない不運に見舞われたが、決勝レースではそれを跳ね返し8位でゴール。決勝でのマシンはまだ自分たちの望む力を発揮できていなかった」と2017年インディ500チャンピオンはコメント。

ここまでの4レースでの苦戦は彼にとっても、チームにとってもまったく予想外で、次のインディカーグランプリではトップグループで戦うことが目標。そのためにはロードコース用セッティングの大幅な向上が求められる。グレアム・レイホールと力を合わせ、体制を立て直して欲しい。

(text:Hiko AMANO 天野雅彦)
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