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【まき日記】タイヤを知ると、レースがもっと面白くなる


ホンダスタイルwebをご覧の皆さん、こんにちは! Modulo Smileの安藤麻貴です。

先週末の5月19〜20日、鈴鹿サーキットにてスーパーGT・第3戦が行われました。
ご来場頂いた皆さん、ありがとうございました!

34号車Modulo KENWOOD NSX GT3は、決勝10番手スタート。第1スティントは道上 龍選手が担当し、4番手でピットイン。タイヤ無交換作戦を敢行し、ドライバー交代した大津弘樹選手は9番手でピットアウトしましたが、その後トラブルで再びのピットインを余儀なくされ、26位で完走。トラブルはあったものの、選手からは『次戦に繋がるデータが取れた』と前向きなコメントを聞けました。

今回の鈴鹿は300kmのレース。昨年までの真夏の1000kmから、レース距離も季節も変わり、各チームのタイヤ戦略が最終的に勝負の明暗を分ける結果となりました。

タイヤ無交換作戦に出たチームも多く、GT300クラスは、レース後半タイヤ無交換チームが、ドライバーのテクニックで後ろから勢い良く迫るタイヤ交換チームを抑えるドキドキの展開に! 最後まで目が離せませんでしたね。最終的にはタイヤを交換したチームの勝利でした。

300kmのレースではタイヤ無交換作戦にチャレンジするチームがよくいますが、鈴鹿はミュー(路面の摩擦係数)が高いぶんタイヤの摩耗も早くなるので、5月で気温が高くないとはいえ、こんなに無交換作戦に出るチームが多いと思いませんでした。(私の勝手な見解です笑)

ということで、第3戦のまき日記の注目ワードは『タイヤ』。マシンと路面をつなぐ唯一のパーツであるタイヤについて、まきにゃんなりに語ってみたいと思います。

一番下のロゴに注目!34号車Modulo KENWOOD NSX GT3はヨコハマタイヤです

近年のモータースポーツでは、全チームが同じメーカーのタイヤを使用する「ワンメイク」形式のレースが多いです。タイヤ性能に関してはイコールコンディションということですね。しかしスーパーGTは、現在、ヨコハマ、ダンロップ、ミシュラン、ブリヂストンという4メーカーが参戦中。GT500/300それぞれのチームが、契約しているメーカーとタイヤの開発やセッティングを行なっています。グリップや長持ち具合、レインタイヤ性能など、メーカーによる特性があります。

タイヤには、晴れ用の溝の無いスリックタイヤと、雨用の溝のあるウェットタイヤがあります。スリックタイヤには、大きく分けてソフト・ミディアム・ハードとゴムの硬さの違いがあり(実際にはもっと細かい種類が…)、それぞれに特徴があります。

例えばソフトタイヤは温まりやすくグリップ力は強いけど摩耗が激しい。ハードタイヤはグリップ力は弱いけど耐久力がある、など。

またタイヤの溝は雨の日に水をかき出すためにあるので、レース用のスリックタイヤは溝をなくして表面積を増やして、摩擦力をアップしています。スリックタイヤで雨が降りだすと、水をはじけないのでタイヤが路面に接地できなくなってしまい、滑ります。

タイヤは走りながら温めることで表面のゴムが溶けて柔らかくなり、接地する路面に密着して摩擦が生まれ、食いつく(グリップする)ようになります。ゴムが溶けるって、なかなかの温度ですよね。寒い日に使った直後のタイヤの横に行くと、暖が取れるほど(笑)

じゃあ走る前にタイヤ温めちゃえ!と思ってしまいますが、スーパーGTではドライヤーやタイヤウォーマーなどでタイヤを温めるのがしっかりと禁止されています。日なたで太陽に当てておくのはOKなので、レース前のピット裏でタイヤがずらっと並べられ日なたぼっこ…なんて光景を、よく目にしますね。

路面温度や天候と、タイヤの関係にも注目してみてください! 現在は「スーパーGTといえばタイヤ競争!」と言えるほど、タイヤ選択がレースでの優位性を獲得する大きな要因になっています。

公式練習から決勝まで1レースで使えるスリックタイヤ数は、6セット24本(長距離レースは例外あります)。雨が降ってウェット宣言が出されると、ウェットタイヤを使用することが可能になります。

各予選では1セットずつしかタイヤが使用できず、Q1敗退のマシンはQ1で使用したタイヤを、Q2進出のマシンはQ1とQ2で使ったセットから抽選でどちらかのタイヤを、決勝レースのスタートに使わなければなりません。予選で速さも出したいし、でも決勝用に距離も走らなきゃいけないし…作戦を考えてるチームの方達ってすごい!

決勝レースでのピットイン時、給油中は他の作業がほとんど禁止なので、タイヤ交換をするとなると、その分さらに時間がかかります。しかもピット作業のできるメカニックのうち、タイヤ交換できるのは2名のみ。ピット作業の時間を出来るだけ短くするために、2本だけ交換や無交換にするチームが出てくるのです。

今回の鈴鹿は300kmで、規定ピット回数は1回のみ。タイヤ交換をして最後まで攻めた走りをするか、タイヤ無交換でピット作業時間を短縮してタイヤを労わりながら走るか…。まさに究極の選択。

こうしたタイヤ選択をはじめ、マシンのセッティングや各チームの戦略を深掘りしてみると、ラップタイムの変化にも敏感になってきて、さらに楽しくレース観戦できますよ!

今回の第3戦(鈴鹿)だけの限定キャラ「すずタム」が描かれたトートバッグも大人気でした!

今回、私たちレースクイーンの活動はと言うと、ピットウォークやグリッドウォーク、キッズウォーク、ステージや取材と盛りだくさんのスケジュールでした。

土曜はあまりの強風で、安全のためにメインステージが中止に…。その分わたしは、少しだけ控え室付近でファンサービスタイムをさせて頂きました。応援してくれているファンの皆さんとの時間、大切にしなくちゃね。

日曜ピットウォークでは、なぜかレースクイーンの入場がなかなか始まらず、ファンの皆さんを日差しの強いなか長い時間お待たせしてしまう事態に…。原因はわかっていないのですが、きっと時起こっていた計時トラブルの影響が既にあったんだと思います。楽しみにしてくれていた方や、このために優先入場チケットを購入した方も居たかと思います。この場を借りて、ごめんなさい。

Hondaブースで行われるModuloスマイルonステージ、今回のテーマは少しリアルな内容でしたね(笑) 次回は、今までとちょっと志向を変えてやろうかなと思っているので、楽しみにしていてください!

選手紹介では、大津選手のサプライズバースデーが行われ、本当に仲のいいチームだなとほっこり。5月25日生まれの大津選手、お誕生日おめでとうございます!

次戦のスーパーGT第4戦は、タイのチャーン・インターナショナル・サーキットで開催されます。道上選手も大津選手も初めて走るサーキットだそう。私はレースはもちろんだけど、タイ料理も楽しみ!(パクチー苦手だけど笑) 現地に来られない方も、日本からエールを送ってくださいね!

それでは、またサーキットでお会いしましょう!

2018 Modulo Smile
安藤麻貴
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