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【GT300】復活の34号車、不屈の走りで過去最高の4位入賞!


2018年9月15-16日の両日、2018 SUPER GT第6戦が宮城県・スポーツランドSUGOにて開催された。

今回の第6戦は、コースの特性と参加台数の兼ね合いから、GT300の予選Q1は2グループに分けて開催された。第5戦(富士)までのシリーズポイントを元に、ランキング奇数順位のマシンを予選A組、偶数順位のマシンをB組と分割。A組&B組ともに10分間の予選Q1セッションが行われ、ぞれぞれ上位7台がQ2へと進む方式となった。

前戦の第5戦(富士)でのレースアクシデントにより、34号車Modulo KENWOOD NSX GT3は今戦から新車を投入。すでに8月下旬に行われた鈴鹿10時間耐久にてデビューレースを走っていたが、鈴鹿10時間耐久はピレリタイヤのワンメイクレースであったため、ヨコハマタイヤを使用するSUPER GTとは特性が大きく異なる。それだけにセッティングでも苦戦が予想された。

しかし34号車Modulo KENWOOD NSX GT3は、レース前の予想を良い意味で覆す快走を見せる。

9月15日の14時から開始された予選では、ウェット宣言が出されていたものの、レコードラインだけはドライ。そのため各車がスリックタイヤを装着し、14台のマシンが一斉にコースインした。34号車Modulo KENWOOD NSX GT3は大津弘樹選手がドライブし、4周目にはトップタイムを記録するなど好調さをアピールし、Q2に進んだ。

A組&B組の各上位7台ずつ、計14台のマシンで争われるQ2では、道上 龍選手が走行を担当。Q2では誰よりも先にコースインしてクリアラップを確保するも、ライバルたちは次々とタイムを伸ばしていく。結局、34号車Modulo KENWOOD NSX GT3は11番手で決勝へと進出した。

決勝レース前のグリッド上では、メカニックたちがリアサスペンションをバラしていた

そして迎えた決勝の日、9月16日の朝は晴れ。前日までとは打って変わり、夏を感じさせる暑い日差しのもと、14時にレースはスタート。

スタートドライバーは道上 龍選手が担当。決勝レース序盤はGT500、GT300の両クラスともに淡々と進み、32周目のドライバー交代までに順調に周回を重ねた。そしてタイヤは4本とも交換を行い、大津弘樹選手へとドライバーチェンジを行った。

マシンを受け取った大津選手は、安定したタイムで順位を上げる。そしてレースが進むにつれ、レースは徐々に動き始める。

SPコーナーにおけるGT300マシン同士の接触により、1台のマシンがスピンしてコースアウト。タイヤバリアに突っ込んでしまったことで、マシン回収のためセーフティカー(SC)が導入される。

GT500のトップを走っていたマシンが残り11周、GT300の64周目にはのアクシデントによってGT300クラスで64周目、GT500が残り11周というタイミングでSCが入ったことで、それまでの各マシンの差はいったんリセット。34号車Modulo KENWOOD NSX GT3は、スタート順位と同じ11番手を走行していた。

そしてコースアウトした車両の回収や、GT500/GT300それぞれの隊列の整理などを終えて、レースはGT500が残り6周で再開。スポーツランドSUGOのコース距離からすると、GT300は残り6周ないし5周といったところ。

そしてSCが解除されてから、34号車Modulo KENWOOD NSX GT3をドライブする大津弘樹は猛烈な勢いで前を行くマシンを追い上げ、1周ごとに1台のペースで順位を上げていく。

毎ラップごとに順位を上げ、ファイナルラップでは3・4・5位を争う3台の集団となった。最終コーナーを5位で立ち上がった34号車Modulo KENWOOD NSX GT3は、前を走るライバル車両のドラフティングを利用してホームストレートで1台をパス!

前走車の3位とは0.057秒差、そして後ろの5位とは0.008秒という僅差のバトルのなか、4位でフィニッシュ! チームとして今シーズン最高位を獲得した。


道上 龍選手
「ぶっつけ本番となった菅生でのレースでしたが、シェイクダウンとなった鈴鹿10Hでのデータも踏まえてチームと準備をしてきました。予選日は不安定な天候により、リアが安定しないまま予選を迎えることになりましたが、ストレートスピードが速かったので、決勝でも助けられた部分は多かったと感じています。もてぎのテストでは、次戦以降のコーナリングスピードを上げることを課題に、さらにセットアップを煮詰めていきたいと思います」

「今回は4位という過去最高位を獲得することができましたが、予選では11位ですし、まだ他チームとの差はあると感じています。毎戦ごとに少しずつチームとしてレベルを上げられているとは思うので、残り2戦に向けて引き続き努力し、表彰台を獲得したいと思っています。応援よろしくお願いします」


大津弘樹選手
「土曜日は天候が不安定だったので、予選前にドライのニュータイヤで走ることができず、充分なフィーリングを掴むことができませんでした。予選はQ1を担当しAグループの4位で通過しましたが、満足いくほど力を出し切れなかったので悔しかったです。もっと感覚を研ぎ澄ますことと、まとめる力をつけなければならないなと感じました。予選から決勝までの間にチームがマシンを調整してくれたおかげで、オーバーステアも軽減されてペース良く走れました」

「他チームが2輪のタイヤ交換をするなか、4輪を交換する戦略がうまく成功したと思います。またセーフティカーが入ったタイミングも良かったこともあり、この結果に繋がったのではないかと思います。表彰台まで本当にあと僅かだったので悔しいのはもちろんですが、その代わりに得ることも多かった一戦でした。残り2戦ですが、必ず表彰台という結果を残さなければならないと思っているので、引き続きチームと共にがんばります」


チョン・ヨンフン監督
「不安定な天候でスタートしたレースウィークでしたが、決勝は良い天気で迎えることができました。フリー走行や予選ではマシンのセッティングに苦労し、脚まわりの仕様をいろいろ試しました。レース当日の朝、20分間のスタート前ウォームアップ走行で行ったマシンのスプリング調整にヒントを得て、決勝レース前のグリッド上でリアのみスプリングを変更し、それが上手く機能したと思います」

「レースでは当初、コースレイアウトの特性もあって左側の前後2輪交換、これまで通りリアのみ2輪交換など様々なパターンを考えていましたが、最終的には前半スティントを走行した道上選手からのコメントで、前後とも4輪交換を行ったことが最後の大津選手の走りにも繋がったと思います」

「次の走行は、10月上旬に行われるツインリンクもてぎでのテストとなります。次戦第7戦のオートポリスと、最終戦であるツインリンクもてぎのシミュレーションを兼ねて行えればよいと考えています。今回のカギとなったスプリングの変更だけでなく、まだマシンを改善できるヒントは多くあると思うので、テストでは色々なことを試し、残り2戦を万全に戦いたいと思います。応援よろしくお願いします」

次戦、SUPER GT第7戦は、10月20日-21日の両日、大分県のオートポリスにて行われる。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)