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カリフォルニア北部のサンフランシスコを満喫!

ポートランドで行われた、インディカー・シリーズ第レースで佐藤琢磨選手が優勝! そして次の週の木曜には、琢磨選手ほかがソノマでプライベートテスト。それを取材した後に、IMSAウェザーテックシリーズのレースが行われるラグナセカに向かった。

サンフランシスコといえばゴールデンゲイトブリッジ。この写真にギリギリ映ってないアルカトラズ島(元監獄)の観光がしたい方は、事前予約が必要。それも結構前からなので注意。あとゴールデンゲイトは、9月で好天でもかなり寒いです

夕方のサンフランシスコとサンノゼは渋滞するので、ゴールデンゲイトブリッジを渡った後はほぼ全面下道利用、太平洋岸を走るコースにして2時間プラスの移動となった。

これがパシフィカの街。地元の人に聞いたら、霧の名所でフォグ・フェスティバルを開催するとか。あまり霧に多く、湿気が高くて寒いことで精神的に参っちゃう人も出る……なんて話も聞いた。

その道すがら、”パシフィカ”という小さな街を発見した。海岸沿い、ハーフムーンベイの少し北にあって、実にいい雰囲気だったので、IMSAのレースの後、ソノマでのインディカー取材に向かう前に1泊することにした。サンフランシスコ国際空港から山を超えて行けば、30分以内と意外に近かった。パシフィカに取ったホテルは、部屋がアップグレードされてジャクージ付き。窓の向こうにはテラスもあった。

1泊だけではもったいないけど、1泊だけだからアップグレードしてくれたワケで……。アメリカでお湯にゆったり浸かれることって、ほとんどない。朝と晩、2回しっかり浸かっちゃったあたりは貧乏性が出ちゃってたか。でもリラックスできた

ラグナセカ・レースウェイは、おしゃれなモンテレーやカーメル・バイ・ザ・シーという街から近い山の中にある。モンテレー・エリアはレース・ウィークエンドのホテル代がやたらと高いんで、私は20マイル以上も離れた街から通勤。その辺りの小さな街でもカリフォルニアらしさ、ベイ・エリア近郊らしい洗練度は浸透してるので、シーフードもワインも美味しかった。

紫色の建物と、その隣りのビルはLBGTセンター。サンフランシスコのダウンタウンに発見

飲みたい時、近頃はウーバーやリフトという安価な旅客サービス(素人ドライバーによるタクシーとでも説明すればいいか……)が利用できるからアリガタイ。ネットで見つけたレストラン・バーでブイヤベースを注文。これが大正解だった。

アキュラのデイトナプロトタイプ=ARX-05(チーム・ペンスキー)が1-2でレース前半をリード。ファン・パブロ・モントーヤ組の6号車が最終的に3位フィニッシュで表彰台

ラグナセカの名物コーナー、コークスクリューをコルベットにくっついて駆け下りるキャサリン・レッグ組のNSX GT3(メイヤー・シャンク・レーシング)

レースの方はというと、アキュラのプロトタイプが1-2でレースをリードするも、今季2勝目は惜しくもならず。勝ったのはニッサンDPi。GTLMクラスはBMW M8が優勝し、GTDクラスではキャサリン・レッグ組NSX GT3が見事にポール・トゥ・ウィン! 残すは最終戦のプティ・ル・マンのみで、ランキング2番手につけるキャサリンには逆転チャンピオンの可能性もある。

モンテレイの目抜き通り。レースウィークエンドはイタリアフェスタをやってたらしい。このダウンタウンに泊まれたら、いくつものレストランに歩いて行けるんだけどなぁ

レースが終わればホテル代が下がると見込んで、月曜、火曜はモンテレイのひとつ北のシーサイドって街に泊まってみた。ラグナセカに来たのは10年ちょっとぶりぐらいか……。

アメリカに来ると肉を食べることが多くなりがちだけれど、ポートランドからの3週間はシーフード多め。モンテレイの週末にはエビとフルーツのサラダなんてものもオーダーして見た。アメリカ人の間では甘いビネグレット・ドレッシングなんてものも人気。これが意外に美味しかったりする

来年はインディカーのレースがソノマからこっちに引っ越してくるから、その時色々トライしよう……などと、ふたつの街をチェックした。ウィークデイでも観光客がかなり多いんでビックリ。当時と変わらないところもありつつ、新しい店も多数あった。

モンテレイ近くの町で食べたブイヤベース。いい出汁出てた。具がやたら大きいとこがアメリカ

レースウィークエンドの朝は毎日霧に包まれていたラグナセカ・エリアだったが、週明けはなぜか朝から好天続き。そこでペブルビーチとかで有名なモンテレイ半島の17マイルドライブ……ではなく、そのさらに南のビッグ・サーまで足を延ばしてみた。

1号線を下ってカーメルを超えると、制限速度40〜50マイルのワインディング・ロードが始ま理、右手に海岸線が見えて来る。断崖絶壁の向こうに青い海と空。あちこちに絶景を眺めるためのパーキングが用意されている。走行中もビーチやサーファーが時おり見える。

道沿いには超豪華な家々が並び、カマロとマスタングのコンバーティブル、それもオレンジとイエローのが並んでパーク……なんて、いかにもアメリカなシーンにも遭遇した。たぶんレンタカーだろうけど。。。

モンテレイ、パシフィカの次はソノマへ逆戻りして、インディカー最終戦。チャンピオン決定戦を前にしたメディアツアーに参加するとランチで”ヒラメにしますか?
ステーキにしますか?」とゲイのウェイターさんに聞かれ、「ヒラメを」と答えると、「グッド・チョイス!」とお化粧した顔で微笑まれた。サンフランシスコを感じた瞬間でした

デザートがアメリカンだった。甘いソースのかかったアップルパイの上にバニラアイスクリーム。それにもキャラメルがかかっている=甘さの四乗。ごちそうさまでした

「1980年代に、卒業旅行で来て以来かなぁ」などと感慨に耽り、「今度はサンフランシスコ側からロサンゼルスまで、海岸線を前よりもっとのんびりしたペースで進んでみたいな」と考えた。来年、実現できるかな?

そうそう、ビッグ・サーに行こうという方は、出発前に燃料タンクのチェックを忘れずに。海沿いにガソリンスタンドはほとんどありません。「渋滞とかあったら……」と帰り道が心配になって、ビッグ・サーで見つけた小さなスタンドに入ったら、レギュラーが4ドル95/ガロンもした。自分史上、アメリカで一番高いガソリンになったかも。

(text:Hiko AMANO 天野雅彦)
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