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【ARWM】FD2型オーナー感涙!? オールタイプRミーティングに出展した、ATJ「ReSPEC」プロジェクトの今後に注目!!

ホンダを代表するスポーツモデル、「タイプR」シリーズのオーナーによる、タイプRオーナーのためのイベント「Honda All Type R World Meeting(ホンダ オール タイプR ワールドミーティング)」が、2025年5月10日(土)に栃木県・モビリティリゾートもてぎにて開催された。

今年で4度めの開催を迎えた同イベントのミーティング会場には、過去最大となる552台ものタイプRが集結! さらに参加車両だけでなく多くの出展社(者)ブースが並んで最新のアフターパーツなどを展示していたが、そのなかに極上コンディションのFD2型シビック タイプRを発見!

四輪・二輪・汎用製品の研究開発や品質保証などを行う「オートテクニックジャパン(ATJ)」は、現行モデルのFL5型シビック タイプRと、FD2型シビック タイプRの2台を展示した。

FL5型シビック タイプRは、車両開発における車両の機能試験・走行試験を行う車両で、室内外には計測用機器が数多く装着されていたが、その計測データの量の多さには、スペシャルゲストの野尻智紀選手と岩佐歩夢選手も驚くほど!

会場に訪れていたタイプRオーナーが、そのコンディションの極上っぷりに驚いていたのが、FD2型シビック タイプRの展示車両だ。

FD2型といえば、DB8型インテグラ タイプRに続いて、シリーズでは2台目の4ドア車であり、2025年時点では自然吸気(NA)エンジンを搭載した最終世代のタイプR。それゆえ近年は中古車市場においても、人気の高まりとともに相場価格が上昇している。

とはいえ初期モデルであれば2007年の発売からすでに20年近くが経過しており、新車当時の性能を発揮できている車両は多くない。そこで新車開発時の走行テストを行うなど、FD2型シビック タイプRを知り尽くすATJが立ち上げたのが「ReSPEC」プロジェクトである。

ATJは新車開発における様々なサポートを行う企業だが、その業務のなかには「試作車組み立て」も存在している。試作車両をまるっと1台組み上げる技量や経験を活かして、一般に流通している中古車両をベースに新車当時の性能を再現するというのが「ReSPEC」プロジェクトだ。

ベースとなったのは走行12万キロを超えたFD2型シビック タイプRで、徹底的に車両を分解・洗浄。エンジン内部パーツをはじめ、現在も購入が可能な部品については1000点以上もの新品部品を使用して組み直している。仕上げられた車両は様々な走行試験が行われており、運動性能だけでなく騒音や振動といった面でも向上・低減が見られたという。

FD2型シビック タイプRオーナーにとっては、このプロジェクトがやがてNSXリフレッシュプランのように運営されることを期待したいが、現時点で具体的な方向性は決まっていないそう。とはいえ多くのタイプRオーナーがATJブースを訪れ、「ReSPEC」プロジェクトに注目を示して頂けたことは、今後の活動において強く意識していきたいとのこと。

FD2型シビック タイプRはもちろん、K20A型を搭載するEP3、FN2、そしてDC5型インテグラ タイプRオーナーも注目必至の「ReSPEC」プロジェクト。ぜひ今後の展開に期待したい。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)