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【NYIAS18】第3世代インサイトの市販モデルがデビュー

ホンダは、ニューヨーク国際自動車ショーにおいて新型インサイトの市販モデルを発表した。すでに2018年初頭に開催されたデトロイト・ショーにおいてプロトタイプは披露されていたが、当時は外観のみでインテリアの造形や詳細なスペックについては未発表。今回は完全な市販予定車両で、アメリカ国内では2018年夏より販売される。

インサイトの車名を掲げたモデルとしては3代目にあたり、初代は2シーターの3ドア・ハッチバック、2代目は5シーターの5ドア・ハッチバックであったが、3世代目となる新型ではオーソドックスな4ドア・セダンのパッケージを採用。パワートレーンはもちろんハイブリッドで、シビックの上位に設定されるモデルとなる。


基本的な車体はシビック・セダンと共通で、サスペンション型式もF:マクファーソンストラット、R:マルチリンクで同じ。ただし前後の灯火類や前後バンパーデザインはインサイト専用となる。ホンダの新世代シャシーである「Advance Compatibility Engineering(ACE)」を採用し高剛性ボディを実現したほか、アルミ製のエンジンフードなどにより軽量化も両立。またエンジンルームやフロントフェンダー、車体フロアの遮音がシビックより強化されており、上級ハイブリッド車らしい車内静粛性を実現しているという。

新型インサイトのグレードはLX/EX/Touringの3種類で、全グレードに7インチのTFTデジタルドライバメーターを装備する。EXとTouringには8インチのタッチパネル式ディスプレイオーディオが装備され、アップル社のCarPlayとグーグルのAndroid Autoにも対応。衛星ラジオ「SiriusXM」も視聴可能だ。

そして最上級のTouringでは、サテライトリンクナビゲーション、HDデジタルトラフィック、4G LTE のWi-Fiホットスポット、Wi-Fiによる無線アップデートを採用。遠隔操作システム「ホームリンク」も備えられる。

パワートレインはすでに発表されていたとおり、1.5リッター4気筒のアトキンソンサイクルエンジンに、2モーター式ハイブリッド「SPORT HYBRID i-MMD」を組み合わせて搭載。日本国内でも販売されているオデッセイ・ハイブリッドやステップワゴン・ハイブリッドに搭載されている、2リッター・ハイブリッドのダウンサイジング版と言っていい。

シフトセレクタースイッチは、SPORT HYBRID i-MMD搭載車に共通するプッシュボタン式を採用。街中走行時などはモーターを動力源とするシリーズハイブリッドとして動作し、高速道路走行時などはエンジン動力も駆動輪の前輪に供給される。

システム合計の最高出力は151hp、最大トルクは27.2kg-mを誇り、ホンダの社内測定による燃費は約23.4km/Lとのこと。バッテリーはリアに搭載されるが、トランク容量も実用性十分なスペースが確保されている。

北米市場での習慣により2019年モデルと表記される新型インサイトだが、2018年夏より市販をスタート。生産はエンジンとバッテリーがそれぞれオハイオ州で製造され、その後はインディアナ州の工場へ輸送され車体に搭載、生産が行われる「純米国車」である。

インサイトといえば、初代・2代目ともに日本市場でも販売されたモデルだが、果たして3代目はどうなるだろうか。現在、日本国内ではシビック・セダンや1.5リッターのハイブリッド&ガソリンを搭載するグレイスが販売されており、そこに「シビック・ハイブリッド」として導入されるかも!?という噂も聞こえてくるが……。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)