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【GT500】第1戦岡山は天候に翻弄された波乱のレースに

春の訪れを告げる桜前線が日本列島を通過中の4月13日〜14日、国内最高峰のモータースポーツ・SUPER GTの開幕戦が行われた。開幕戦の舞台となった岡山国際サーキットには、GT500クラスが15台、GT300クラスが29台、総勢44台のマシンが集結した。

GT500クラスに参戦するホンダ陣営は、全5チームという体制こそ変わらないものの、2チームでドライバー・ラインナップを変更。なかでも64号車Modulo Epson NSX-GTは、ナレイン・カーティケヤン選手&牧野任祐選手という組み合わせに一新され、マシンカラーリングもレッド×ブラック×ホワイトへと変更されるなど注目が集まった。

これまでレースキャリアのほとんどをフォーミュラで戦っており、「ハコ」のレースは初めてというナレイン・カーティケヤン選手と、2年間の欧州レース参戦を終えて国内レース復帰となる牧野任祐選手のコンビだが、すでに昨年末から国内外で多くのテスト走行を行っているとあって、ふたりのチームワークはバッチリ。マシンにも手応えを感じていたようで、予選でのパフォーマンスにも期待が高まった。

しかし予選直前に行われたフリー走行において、ナレイン・カーティケヤン選手が他マシンと接触。これによりペナルティを課せられてしまい、チームは10分間で行われる予選Q1のうち、前半5分を出走することが叶わなくなってしまう。

予選Q1を走る64号車Modulo Epson NSX-GT。接触により破損した右フロントフェンダーの修復跡が痛々しい

予選Q1が開始され、続々と他マシンがコースインしていくなか、ピットロードで待機するマシンのコックピットで集中力を高めていた牧野選手。やがて5分が経過すると、タイヤを暖めるためホイールスピンをしながらピットロードを加速していく。

そのままタイムアタックに突入しアグレッシブな走りを披露した牧野選手だったが、やはり思うようなタイム記録することはできず、予選順位は13位となった。

一夜明けて迎えた4月14日の日曜日は、前日とはうってかわって雨模様。午前中から降り続いた雨によりコースはフルウェットとなり、コースの各所では小さな川が見られるほど。スタート時刻が近づくお昼ごろにはやや小康状態となり、続々とマシンがグリッドに並んだ。

スターティンググリッドに並んだ64号車。ボードを持つのはModuloプリティの日比ゆりちゃん

64号車Modulo Epson NSX-GTのスタートドライバーは牧野選手が務めた。スタート時点では小雨状態だったが、天気予報によると雨脚は再び強まるとのことが予想され、各チームともタイヤ選択に悩まされることとなった。

GT500クラスで唯一ダンロップタイヤを装着する64号車。ウェットタイヤの性能には定評があるものの、ここまでの雨量は想定外でもあり、決勝レースはまるで予想がつかない。

雨のためセーフティカー先導により決勝レースはスタートし、3周目の終わりにセーフティカーがピットへ戻り、グリーンフラッグとともにバトルが開始される。

決勝レース開始早々から勢いを感じさせたのは、今季はカーナンバー1を着けるRAYBRIG NSX-GTで、3番手スタートながら順位をひとつ上げて2位に浮上する。しかし、その直後にGT300マシンの隊列でアクシデントが発生し、再びセーフティカーが導入された。

その後しばらくセーフティカー先導によりレースは進行し、11周目にリスタート。このとき、1号車RAYBRIG NSX-GTと17号車KEIHIN NSX-GTがミッドシップ・レイアウトによるタイヤの暖まりの良さも武器となったか、前を行く日産GT-R勢を立て続けにオーバーテイク。NSX-GTのワンツー体制を形成した。

しかしその直後の13周目、モスエスにて4台のGT300マシンが絡むクラッシュが発生。いずれもドライバーに大きなダメージはないものの、コース上には多くのパーツやスポンジバリアが散らばり、レースは赤旗中断となる。マシンはGT500/GT300に分けてホームストレート上に整列し、コースおよび天候の回復を待つこととなった。

やがて約45分間の中断を挟んでレースは再開されるが、セーフティカー先導によりコースの状況を見ながらの走行となった。19周目を終えたところでセーフティカーはコース外へ出て、レースが再開される。

すると1度目のセーフティカーと同じようにNSX-GT勢が素晴らしい加速を見せ、ワンツー体制は継続。さらに今度は4位を走行していた8号車ARTA NSX-GTが猛ダッシュで3位のGT-Rをパスし、トップスリーをNSX-GTが独占する形となった。

ブリヂストン・タイヤを履くNSX-GTが上位で目覚ましい走りを見せるなか、ダンロップ・タイヤを履く64号車Modulo Epson NSX-GTも多発するアクシデントを避けながら着実な走行を続ける。

雨量はますます強くなり、さらに日没が近くなったため全車がヘッドライトを点灯させて走行を重ねるなか、24周目には1コーナーでトップを争っていたNSX-GT同士が接触するというアクシデントが発生。2位の17号車が1位の1号車に追突、1号車はそのままコース外のグラベルへと押し出されてしまった。

さらにGT300クラスでもクラッシュやコースアウトが多く発生し、再びセーフティカーが導入。3周に渡って先導走行が行われたが、雨脚は弱まるどころかますます強くなり、レースは2度目の赤旗中断。その後も天候の回復は見込めないと主催者のGTAは判断し、そのまま終了となった。

レース終了時の順位は、トップが17号車で2位が8号車の順。しかし17号車は1号車との接触に対してドライビングスルーペナルティが課せられることとなり、レースが赤旗中断となったため相応のタイム(34秒)が加えられ、正式リザルトでは14位となった。

64号車Modulo Epson NSX-GTは、牧野任祐選手のドライブにより無事にチェッカーフラッグを受け、最終リザルトでは予選13番手からポジションを3つ上げて10位となった。

国内レース復帰戦を10位でフィニッシュした牧野任祐選手

次戦の第2戦は、5月3日-4日に富士スピードウェイにて行われる。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)