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【S耐】まさかのトラブルに見舞われ、97号車Modulo CIVIC TCRは決勝リタイア

2019年シーズンのスーパー耐久シリーズ第2戦が、4月27-28日に宮城県のスポーツランドSUGOを舞台に開催された。

昨シーズン、ST-TCRクラスでシリーズチャンピオンに輝いた97号車Modulo CIVIC TCRだが、2019年の開幕戦は様々なトラブルも重なって4位。久しぶりにチェッカーフラッグを受け完走しながらも表彰台を逃す結果となり、第2戦は「必勝」の思いを胸に挑むこととなった。

今年はゴールデンウィークが10連休となり、行楽地へ向かう人々の数も大幅に増加することが予想されたが、連休初日となる4月27日(土)に行われた予選はあいにくの雨模様。そのため最高気温は10度にも満たない冬のような寒さとなり、冷たい雨や上がらない路面温度に悩まされるなか、ST-TCRクラスの予選がスタートした。

97号車Modulo CIVIC TCRのドライバー・ラインナップは、開幕戦と同様に植松忠雄選手/中野信治選手/遠藤光博選手/大津弘樹選手。決勝レースのスタートグリッド順はA/Bドライバーの予選タイムを合計して決定されるが、予選時間が経過するにつれて雨が小降りとなり、路面コンディションが乾いてくるという状況。

そんななか、植松忠雄選手/中野信治選手は全9台が出走したST-TCRクラスで予選6番手のタイムを記録。クラス予選1〜3位はアウディRS3が独占し、4位にゴルフGTI TCR。そしてシビックTCR勢が続く結果となった。

予選セッションを控え、タイミングモニターを見ながら談笑する植松忠雄選手と大津弘樹選手

ライバルたちの戦闘力アップを感じさせる結果となったものの、グリッド順には影響のないC/Dドライバー予選では、遠藤光博選手と大津弘樹選手がクラス3番手となるタイムを記録するなど、3時間の決勝レースでは総合力で上位を狙える実力を示した。

明けて迎えた4月28日の決勝レースは、前日とはうって変わって晴天に恵まれた。遠くの山々にはまだ雪が残るものの、昼過ぎには気温も15度まで上昇するなど春らしさを感じさせた。11時15分からピットウォークが開始され、4名のドライバーがファンサービスを行うなか、ピットではメカニックやチームが懸命の作業を続けていた。

前日の走行中にエンジントラブルが発覚し、メカニックが総出でチェックと修理を行っていたが想像以上に破損状況は深刻で、決勝レースには修理が間に合わず。残念ながら97号車Modulo CIVIC TCRは決勝レースに出走することは叶わなかった。


決勝レースは2度のFCY(フルコースイエロー)と、2度のSC(セーフティカー)導入が行われる展開となったが、19号車と45号車のアウディRS3 LMSが1-2位。ホンダ勢では75号車のCIVIC TCRが3位表彰台を獲得した。

必勝を期して臨んだ第2戦だけに、決勝レースに出走することができなかったチームの心境は無念のひとことだろうが、これもレース。次戦の第3戦は、昨年より復活した富士SUPER TEC24時間耐久レースが5月31日~6月2日に行われる。通常より多いボーナスポイントが与えられるため、シリーズランキングにも大きく影響する重要な一戦となる。

チームは第3戦に先立って、5月8日に富士スピードウェイでテストを行う。全6戦で争われるスーパー耐久シリーズ、前半戦の総決算となる24時間耐久レースで、2018年度シリーズチャンピオンの巻き返しに期待したい!

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)