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学生フォーミュラ2019が開幕。今年もプリンス・オブ・ソンクラー大学が参戦

今回で17回目を迎える『学生フォーミュラ日本大会2019』が、静岡県袋井市/掛川市の静岡県小笠山総合運動公園(通称:エコパ)で開幕した。なお昨年まで「全日本学生フォーミュラ大会」という名称であったが、今回から大会名が変更となっている。

学生フォーミュラは、学生の自作によるフォーミュラカーによる競技会。競技会といっても単にクルマを作って速く走らせればいいというものではなく、この小型フォーミュラを実際に生産することを想定したビジネスモデルとしてのプレゼンテーションも行って、この車両の企画・設計・製作・走行までを評価することとなる。

今回は国内外から120チームのエントリーがあった。そのエントリー内訳は、国内ICV(ガソリン自動車)クラス:66チーム、海外ICV(ガソリン自動車)クラス:22チーム。国内EV(電気自動車) クラス:12チーム、海外EV(電気自動車) クラス:20チーム。そのうち参加上限98チームが選定されて、この本戦への出場権を獲得、実際には87チームがこれに参加している。

大会初日となる8月27日(火)は午後から雨となり、2日目の天候も雨のち曇りと、ぐずつき気味の天候からスタートした。ちなみに会場となるエコパはラグビーワールドカップ2019日本大会が開催される場所でもあり、今年の学生フォーミュラは例年より1週間早いタイミングでの開催となった。

本誌ホンダスタイルが注目し、これまで追いかけてきている『Prince of Songkla University(プリンス・オブ・ソンクラー大学)』チームも、もちろん今年の日本大会に参戦。初代NSXの元テストドライバーであり、その後はホンダアクセスにてModuloブランドの走りを磨き上げた玉村 誠氏が、同チームのテクニカルアドバイザーとして協力している。

チームは今回は車両を大きく設計変更したものの、2日目の午前中には、技術審査、チルト試験、騒音、ブレーキテストといった車検を無事にクリア(2日目午前中に車検をクリアできたのは33台のみ)。午後にはプラクティス場を使用して、翌日からの動的審査に向けて練習も行うほどの順調さだった。

またプレゼンテーションは、昨年の日本大会に引き続いてジン・ヴォンくんとカウ・タンさんが担当。相変わらずの絶妙なコンビネーションで、10分間のプレゼンテーションを完ぺきにこなした。審査員からも、ほかの海外勢と比べて群を抜いている!と高い評価を受けていた。

3日目となる29日(木)からは、0→75mの加速性能を競う「アクセラレーション」、8の字コースのコーナリング性能を競う「スキッドパッド」、直線・ターン・スラローム・シケインといった複合コースを走行する「オートクロス」といった動的審査が行われ、30日(金)からはエンデュランス競技が行われることとなる。

(photo&text:Yoshiaki AOYAMA 青山義明)