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【GT500】第3戦のフリー走行〜予選を完全制圧!『夏の鈴鹿』に強い64号車がポールポジションを獲得【動画】

第2戦から約2週間のインターバルを挟み、第3戦の舞台は鈴鹿サーキット。ホンダ勢にとってはもちろん地元と呼べるサーキットであり、なんとしても強さと速さを見せておきたいところだ。

そんななか、GT500クラスでは64号車Modulo NSX-GTが絶好調! 開幕前テストの段階から鈴鹿サーキットとの相性は良かったそうで、伊沢選手によると『鈴鹿では戦えるという手応えがあったので合わせてきた』とのこと。その言葉どおり、フリー走行からライバルを圧倒するタイムでタイミングモニターの最上位を独占する。

迎えた予選では、まずQ1に大津弘樹選手が出走。気温34度、路面温度は52度という真夏らしいコンディションのなか、1分46秒160をマークして1位でQ1を通過する。Q2を担当した伊沢拓也選手は、夕刻が近づいてもあまり下がらない気温や路面温度をモノともせず、1分46秒239を記録。2位のマシンに0.460秒という大差をつけてポールポジションを獲得した。

なお伊沢選手にとって、Q2を自身で担当して自らの走りでポールポジションを獲得したのはキャリア初とのこと。GT500デビューイヤーとなる大津選手にとっては、GT300も含めてSUPER GTでは初ポール。そしてNakajima Racingにとっては、なんと8年ぶりとなるポールポジションとなった。

迎えた決勝レース日は、早朝こそ前夜に降った雨が路面を濡らしていたものの、日が昇るとともに気温がぐんぐんと上昇し、完全なドライコンディションに。ポールポジションからスタートした64号車Modulo NSX-GTは、スタートドライバーを伊沢拓也選手が担当した。

伊沢選手はレーススタートと同時にダッシュを決め、1コーナーへトップで侵入しホールショットを決める。すると後方からは、2位のMOTUL AUTECH GT-Rが早くもチャンスを窺うような動きを見せるなど、白熱したレースを予感させた。

序盤こそトップを走っていた伊沢選手だが、路面温度の高さもあってタイヤがタレ始め、15周目にはタイヤにピックアップの症状が現れてしまい急激に順位を落としてしまう。一時は7位まで下がるも、23周目にピットインして大津選手へとドライバーチェンジを行った。

伊沢選手からマシンを受け取った大津選手は、フレッシュタイヤを得て俄然ペースアップ。GT300クラスの車両をうまく使いながらポジションを回復させ、表彰台まであと一歩となる4位でチェッカーを受けた。

予選までは圧倒的な速さを見せながら、表彰台には届かなかった64号車Modulo NSX-GTだったが、レース後のピットには戦い抜いた充足感が満ちていた。伊沢選手そして大津選手も、悔しさを滲ませつつも晴れやかな表情で、『悔しさはあるけれど自信も得られた。次のチャンスでは必ず表彰台、さらにはトップを狙っていく』と決意を新たにしていた。

次戦の第4戦は、9月12-13日に栃木県・ツインリンクもてぎにて開催される。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)