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【新型シビック】第11世代めシビックがいよいよデビュー! 北米仕様シビックセダンは2021年秋に発売開始【CIVIC】

日本では新型シビックの先行情報公開が始まるタイミングだが、シビックのメインターゲットといえる北米では、すでに4ドアセダンが先行してローンチされている。今回、カナダで生産されるようになった11代目シビックは、2リッターDOHC VTECと、1.5リッターVTECターボという2種類の4気筒エンジンを搭載。トランスミッションはCVTとなっている。

日本の感覚では4ドアセダンに「高齢ドライバーが好むカタチ」という印象を持ちがちかもしれないが、北米では違う。フルモデルチェンジ前の10代目シビックは、”初めてクルマを買う人”にもっとも選ばれているモデルとなっている。そして同時に、’80年代に生まれたミレニアル世代にもっとも人気があるのもシビックなのだ。その機能やスタイルは、ジェネレーションZと呼ばれる若年層にも受けている。

そこで11代目シビックは、全体としては先代モデルの良さを受け継ぐイメージで仕上げられた。それはパワートレインについても同様で、2リッターDOHC VTECと、1.5L VTECターボという非電動のパワートレーン・ラインナップは従来通りだったりする。

ボディについては、ACE構造と呼ばれるコンパチビリティボディの最新世代を採用。アルミ製サブフレームや構造用接着剤の拡大などにより、ますます厳しくなる衝突安全性に対応できるよう将来を見据えた設計となっている。

先代もロングノーズ・シルエットだったが、新型ではAピラーの付け根をさらに1.96インチ後方に移動することで、さらにロングノーズを強調した。ホイールの張り出しも大きく、非常にスタンスの効いたスタイルとしている。

このボディは先代モデルと比べてねじり剛性で8%、曲げ剛性で13%ほど向上したという。ハンドリングの向上だけでなく、乗り心地やNVHといった快適性にも貢献するボディというのが、いまのシビックの立ち位置を示している。

トランスミッションはCVTだけというのも、北米向けシビックセダンのキャラクターを示すところ。追ってスポーティグレードのSiや、ハッチバック(含むタイプR)が登場するが、伝統のスポーツイメージはそちらにお任せということだろうか。

コックピットはシビックの伝統に基づき、人間中心設計とされた。注目は、シビック初採用となる10.2インチの液晶ディスプレイによるフルデジタルメーターだ。ダッシュ上のインフォテイメントシステムは7インチと9インチが用意される。

そのほか12スピーカーのボーズ・プレミアムオーディオや、9インチのインフォテイメントシステムも用意された。これら魅力的な装備は、日本仕様への搭載も期待したい。

走りの楽しさと快適性を両立するというのが新型シビックの狙いで、シート形状もそうした狙いを具現化する。エアコン吹き出し口をパンチングメタルで隠したデザインは非常にユニークだ。

タイヤサイズは235/40R18を筆頭に、グレードにより215/50R17、215/55R16と3サイズが用意される。写真のSPORTグレードは、ベルリナブラックと細身のスポークのアルミホイールを履く。

そしてこれまでタイプRを含むハッチバックを生産していた、イギリス・スウィンドン工場は2021年7月末で閉鎖される。すでに北米向けハッチバックは、インディアナ州の工場で生産されることが発表されている。はたして次期タイプRも、同工場で生産されるのだろうか? 今後の情報が気になるところだ。

(text:Shinya YAMAMOTO 山本晋也)