【21SEMA】新型シビックSiセダンの純正アクセサリー装着車を出展、「ちょうどいい」スポーティ性能で人気のモデル
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2021年11月2日、アメリカホンダは新型「シビックSi」を同年内に北米市場で発売すると発表。そして同日に開幕した世界最大のアフターマーケットパーツショー『SEMAショー』の会場にて、新型シビックSiの純正アクセサリー装着車両を展示した。
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前後のスポイラーやホイールなど、純正アクセサリーを装着した新型シビックSiセダン
シビックにおける伝統的なスポーティグレードの名称「Si」は、すでに日本仕様には存在しなくなって久しいものの、北米市場では長らく設定される人気モデル。先代ではセダンとクーペの両ボディに設定されるなど、ハッチバックのタイプRとは棲み分けがなされ、『標準モデル以上、タイプR未満』といったスポーティさで人気となった。
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2022年モデルのシビックSi(北米仕様)
そんなシビックSiの最新モデルは、すでに北米市場で販売中のセダンをベースに専用の内外装パーツを採用。エンジンや駆動系にも手が入れられパフォーマンスアップが図られるなど、従来モデル以上に走りの良さを期待させる内容となっている。
なお先代モデルは2種類のボディ形状が存在したため、車名は「Siセダン」「Siクーペ」となっていたが、現時点では新型シビッククーペが発表されていないこともあり、単に「シビックSi」となる。このあたり、今後の車種展開も気になるところだ。
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新型シビックSiセダンのコックピット。トランスミッションは6MTのみとなる
搭載されるエンジンは、1.5リッター直列4気筒VTECターボ。最高出力は200hp/6000rpm、最大トルクは26.5kg-m/1800~5000rpmを発生する。これはベースエンジンに対して最高出力で20hp、最大トルクは2kg-mのアップとなる。さらに従来モデルより26%軽量化された、新設計のシングルマスフライホイールを採用し、エンジンレスポンスを向上させた。
トランスミッションは6速MTのみで、シビック・タイプRと同じ高剛性を誇るシフトレバー取付ブラケットを採用。さらに新開発のアルミ製シフトノブを組み合わせたことにより、シフトフィーリングの向上に貢献しているという。
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ブラックエンブレムやリップスポイラーは、ホンダアクセスから販売される日本仕様と同製品か
SEMAショーで展示された車両に話を移すと、標準モデルのシビックSiをベースに、グロスブラックで塗装されたHPD製のフロントスポイラー、サイドスカート、リアディフューザーを装備。前後のエンブレムは純正アクセサリーのブラックタイプへと交換されている。
これらはアメリカにおけるホンダのモータースポーツ活動を担当するホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント(HPD)製のアイテムだが、リップスポイラーやエンブレムなどは、日本国内でホンダアクセスから販売される純正アクセサリーと同じものと考えてよさそうだ。
トランクリッドにはリアスポイラーが追加されているが、こちらは純正アクセサリーではなくシビックSiの標準装備。ベースモデルと比べ、スポーティで精悍なスタイリングが強調されている。左右2本出しマフラーのテールエンドも、シビックSiではオーバル形状へと変更され、スポーティモデルらしい後ろ姿を演出している。
そのほか外観での変更点は、18インチのアルミホイール。こちらはブラック塗装されたホイールナットとともに、北米ホンダの純正アクセサリー品となる。組み合わされるタイヤはベースモデルと同じ、GOODYEARのEAGLE SPORTで、サイズは235/40R18を履く。
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シビックSiでは、シートもヘッドレスト一体型の専用品。サイドサポートが大型化しているほか、背もたれ部分に「Si」のロゴが記される
アメリカホンダが「スポーツコンパクトセダンの新基準を打ち立てる」というテーマで仕立てた新型シビックSiは、SEMAショー会場でも多くの注目を集めた。なお北米市場におけるでの現地価格(MSRP)は2万7300ドル、2021年12月のレートで約312万円。
ただし実際には、このMSRPに加えてDestination Charge(生産工場から販売ディーラーへの輸送費や登録費用など)が加算されるため、ユーザーが支払うのは2万8315ドル(約324万円)となる。
残念ながら日本市場からは撤退してしまったシビックセダンだが、タイプRほどイカツいフォルムでなく、「手の内に収まる」軽快な走りを楽しみたいシビックファンにとって、セダンボディのスポーティモデルであるシビックSiは台数限定でもいいから導入を期待したい1台だ。
(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)