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【EG6】愛車を長く乗り続けるために。EG6型シビック用スポーツ触媒の性能を、女性オーナーがインプレッション!

総合アフターパーツメーカーのSARDから、EG6型シビックSiR(MT車)用のスポーツキャタライザー(触媒)が新登場。なぜこの時期にEG6用? と思う方がいるかもしれないが、『今だからこそEG6用』なのだ。同製品を販売している宮城県のホンダ車専門ショップ『オートショップS.T.A.』によると、想定していた以上の反響があり、継続車検を控えて悩んでいたEG6オーナーの多さに驚いたという。

前回の記事では製品の紹介を行ったが、今回はEG6を所有する女性オーナー・たたらさんに、実際に同製品を装着した愛車の排気音やフィーリングの変化を体感してもらった。

機関の調子は絶好調、しかし車検では気になるポイントが…

1993年式シビックSiR S。ホイールは無限製RNRの15インチを装着する

まずは、たたらさんの愛車EG6を紹介しておこう。初年度登録は1993年で、EG世代のシビックにおいては後期型にあたる。グレードは「SiR S」で、スポーティグレードのSiRⅡをベースにオートエアコンや電動ミラーなど装備を充実させたモデル。もちろんエンジンは最高出力170PSを誇る名機「B16A」である。

2022年7月現在の走行距離は約18万km。30年近い車齢を考えるとむしろ少ないと言ってもいいくらいだろう。歴代そして現在のオーナーである、たたらさんからたっぷりと愛情を注がれていることもあって、B16Aエンジンは絶好調とのこと。

吸排気系の交換パーツは5IZGEN製の砲弾型マフラーのみ

車両は「頭文字D」に登場するEG6の再現を目指して手が入れられているが、基本的にライトチューン。エンジンはノーマルで、吸気まわりも純正をキープ。排気系はエキマニ、触媒、中間パイプがノーマルで、マフラーのみ5ZIGEN製に交換されている。

当然ながら現在のモディファイ内容で車検の継続検査をパスしているわけだが、先日に行った継続検査では、きちんと整備をしてたこともあり走行に関する部分はまったく心配はいらなかったそう。

当時の純正オプションであるMOMO製ステアリングが装着されている

いっぽうで排気ガス検査については、もちろん基準内ではあったものの、その数値は新車時から明らかに低下しており、次回の継続検査を迎える2年後には何らかの対策が必要と思われる状況だったそうだ。

現在の走行距離は18万kmオーバー

ちょっと詳しく記しておくと、「保安基準第31条」において車検を取得し公道を走ることのできる道路運送車両は、排気ガスに含まれる一酸化炭素(CO)と炭化水素(HC)の濃度に基準が設けられている。ガソリン車の場合はCO基準値が1.0%、HC基準値は300ppmと定められており、この検査基準を超えている車両は車検に通らず、公道を走ることができない。

燃焼室から排出された排気ガスは、そのままではこの検査基準を超えてしまうため、浄化するために装着されている部品が「触媒(三元触媒)」だ。気体である排気ガスを浄化、つまりキレイにする…というとエアコンフィルターのような仕組みを想像するが、三元触媒は内部構造に化学物質が含まれており、そこを排気ガスが通過すると化学反応によって浄化される。

特徴的な片持ち式ヘッドレストを備える純正シートもコンディションは上々

そのため原理的には浄化性能の劣化はないハズだが、暖まると本来の性能を発揮するという性質上、エンジンからの熱に長期間に渡ってさらされるほか、振動やエンジン本体の調子低下といった様々な要因から、触媒の性能低下は起こる。そして触媒の性能低下が見られた場合、対応策としては丸ごと交換することとなる。

とはいえEG世代のシビックに関してはすでに多くの純正部品が廃番となっており、純正触媒も例外ではない。オークションなどで販売されている中古部品を見かけることもあるが、製品コンディションについては大同小異、装着して計測してみないと性能はわからない、というのが現実なのだ。

全域とくに中回転域でのトルクアップを体感、サウンドもスポーティに

純正触媒を取り外していく。長年の熱などで固着しており、外すのも苦労があったとか

前置きが長くなってしまったが、さっそく、たたらさんのEG6にスポーツ触媒を装着していく。車両をリフトアップすると純正触媒が見えるが、こちらはおそらく新車時から一度も交換されたことがないオリジナルだ。

装着作業は当然ながらボルトオンで、純正触媒を外したのちにスポーツ触媒を組み込み、O2センサーを装着して終了。もちろんガスケットも新品に交換する。

オーナーである たたらさんによると、スポーツキャタライザーを装着後、「頭文字D仕様」のEG6としてはホームグラウンド(!?)となるワインディングで試乗したところ、特に中回転域において明らかなトルクアップを感じたとのこと。

ワインディング走行時など、2速で3000回転から上が非常に気持ちが良く、スロットル操作に対するレスポンスも向上しているため、スポーティな印象がより強まったそうだ。

気になる排気音については、すでにマフラーが交換されていることもあって、純正触媒と比べて音量はアップ。ただし不快なボリュームではなく、VTECらしい、やや高音なサウンドになったとのこと。結論としては「大満足です!」と話してくれた。

SARDが開発、オートショップS.T.A.が販売を担当する「EG6用スポーツキャタライザー」。製品には自動車排出ガス試験の証明書も付属しており、今後も長く(合法的に)愛車に乗り続けたいEG6オーナーにとっては必携のアイテムといえる。

(photo:Yoshiaki AOYAMA 青山義明、text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)

オートショップS.T.A.(TEL:022-381-5240)
https://www.sta-mimi.com