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【動画】アキュラ、新型レーシングカー「ARX-06」発表! 2.4リッターV6ツインターボ×ハイブリッド搭載【ACURA】

ホンダが北米市場で展開するラグジュアリー・ブランド「ACURA(アキュラ)」。MDXやRDXといったSUVや、TLX、インテグラなどのモデルを販売している。

ホンダの高級ブランドらしく、スポーティさも兼ね備えたACURAは、ウェザーテック・スポーツカー選手権(IMSA)を主戦場に、プロトタイプレーシングカー「ARX-05」や市販レーシングカー「NSX GT3」によるレース参戦やチームサポートも行っている。そして2023年より実戦投入される、最高峰レーシングカー「ARX-06」が表された。

アメリカとカナダを舞台に展開される「ウェザーテック・スポーツカー選手権(IMSA)」は、2023年シーズンに大きな転換期を迎える。それは参戦マシンのレギュレーション変更で、これまでの最高峰クラスだったDPi規定に代わり「LMDh」という新たな規定が採用される。

HPD(ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント)は北米におけるホンダのモータースポーツ活動を担当する会社。ボディサイドに描かれたゼッケン93は、HPDの設立年である1993年を示している

LMDhとは、IMSAとFIA世界耐久選手権(WEC)が共同で定めた車両規定だ。各マシンの性能差を拮抗させ、かつ参戦メーカーのコストを抑えるべく制定されており、北米IMSAシリーズとWECシリーズに共通で適用される。そのためキャデラックとポルシェの2メーカーは、両シリーズに参戦することをすでに発表しており、今もっとも注目を集めているレースカテゴリーのひとつといえる。

近年のプロトタイプカーにおけるトレンドに則ったデザイン。背ビレ部分には、ACURAの市販車両におけるスポーティグレード「Type S」のロゴが大きく描かれる

LMDh車両のシャシーコンストラクターは、オレカ、リジェ、マルチマティック、ダラーラの4社が存在し、各参戦メーカーが独自開発したパワーユニットが搭載される。パワーユニットは2.4リッターV6ツインターボ+モーターを組み合わせたハイブリッドだ。

エンジン単体の最高出力は最大630hpと定められており、ウイリアムズ・アドバンスド・エンジニアリング製バッテリー、X-TRAC製ギアボックス、そして最大出力は67hpのボッシュ製モーターが装着される。

今回、ACURAが発表した「ARX-06」は、この2023年シーズンのIMSAシリーズに投入予定のLMDh車両。オレカ製シャシーをベースに、ロサンゼルスのACURAデザインスタジオが中心となり、HPDやオレカと共同で開発されたARX-06のエアロカウルが組み合わされた。

搭載される2.4リッターV6ツインターボは、ホンダの北米におけるモータースポーツ活動を担当するHPDが開発、前述のハイブリッドシステムを組み合わせたもの。出力については、LMDh規定による最大出力をすでに達成しているとのこと。

なお余談ではあるが、この2.4リッターV6ツインターボ単体は、同じく2023年シーズンより北米のトップフォーミュラ・カテゴリーであるインディカー・シリーズでも使用される。ただしインディカー・シリーズにおける燃料は異なり、100%再生可能な低炭素燃料となる。

ARX-06のデビューは、2023年1月26日-29日に開催される「デイトナ24時間レース」で、今シーズンもARX-05でIMSAシリーズに参戦しているメイヤー・シャンク・レーシング、そしてウェイン・テイラー・レーシングの2チームが2023年も継続して参戦予定となっている。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)