【GT500】第6戦SUGOはコンディションが目まぐるしく変わる状況のなか、7位でチェッカー。今季初のポイントを獲得
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2022 SUPER GT 第6戦（スポーツランドSUGO）
#64 Modulo NSX-GT
予選：8位
決勝：7位
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2022年のSUPER GTシリーズも、いよいよ終盤戦に突入。第6戦の舞台は、天候やレースアクシデントなど様々な要因で荒れる展開となることが多い宮城県・スポーツランドSUGO。ここまで苦しいレースが続いている64号車Modulo NSX-GTだったが、この第6戦ではQ1を2番手で突破。Q2では8番手となったものの、決勝レースでの追い上げが期待された。迎えた決勝レースはやはり天候が大きく影響した内容となったが、64号車はスタートポジションから順位をひとつ上げて7位でフィニッシュ。今シーズン初のポイント獲得となった。
前日に行われた予選では、あまり天候の心配はなかったスポーツランドSUGO。しかし第6戦が行われた週末は西から巨大な台風が近づいており、決勝レースが行われる午後には、なんらかの影響もあるのではと言われていた。
その予想は悪いほうに的中してしまい、午前中は薄曇りだった空も決勝レースのスタート進行が始まった午後１時すぎには暗くなり始め、各マシンがスターティンググリッドへ向けてピットアウトするころには雨粒も落ち始めた。幸いにして雨はすぐに上がり路面もドライのままではあったが、決勝レース中には降雨も予想されており、各チームともタイヤ選択に頭を悩ませることとなった。
定刻どおりの14時にパレードラップが開始され、この時点での気温は27度、路面温度は33度。路面はドライというコンディションで、GT500クラスの全車両はスリックタイヤを装着し、84周のレースがスタートした。
64号車Modulo NSX-GTのスタートドライバーは、大津弘樹選手。8番手スタートから落ち着いて1コーナーをクリアし、後方の8号車ARTA NSX-GTのプレッシャーを感じつつ上位を目指していく。するとGT300車両がスタート直後にクラッシュ、なんと1周目にしてセーフティカー（SC）が導入される。
このSCは3周目終わりにコース外へと出て、4周目突入と同時にグリーンフラッグ。大津選手は積極的に前を走る23号車へアタックを仕掛けていく。しかし攻略しきれないまま、やがて9周目に入ると上空からついに雨が降り始める。大粒の雨はコース路面を全周に渡って濡らし、翌10周目にはほぼ全面ウェットの状態となる。
各マシンともスライドを抑えきれない状況となり、15周目からはウェットタイヤへの交換を行うために各マシンが続々とピットイン。64号車Modulo NSX-GTも15周目の終わりにピットインを行い、スリックからウェットタイヤへの交換を行った。しかしこの時点では、まだ各ドライバーの最低義務周回数に達していないため、ドライバー交代はせずに大津選手がそのままコースへ復帰した。
多くのライバルがウェット路面に苦しむなか、64号車Modulo NSX-GTを駆る大津選手は、まさに水を得た魚のように上位を追撃。小雨が降り続くなかで8番手を走行し、26周目に入るころには6番手までポジションアップ。さらにペースは衰えず、その数周後には4番手までポジションを上げる。
難しいコンディションのなか、大津選手はマシンをうまくコントロールして周回を重ね、一時は表彰台圏内となる3番手まで順位を押し上げる。そして38周目にピットインを行い、伊沢選手へとドライバー交代。しばらく天候の回復は見込めないと判断したチームは、ウェットタイヤへの交換と給油を行って伊沢選手をコースへと送り出す。
レースは後半に入り、雨はやや小ぶりとなり上空にも明るさが戻ってくる。ほとんどの車両がドライバー交代を行ったころ、64号車Modulo NSX-GTは7番手を走行。そして終盤に入ると雨は止み、コースコンディションも回復してきたため、チームは52周目に伊沢選手をピットへ呼び戻す。
これまで素晴らしいパフォーマンスを見せていたウェットタイヤから、スリックタイヤに交換してコースに戻る。その後も小雨が降ったり止んだりという難しいコンディションのなか、伊沢選手はしっかりとマシンをゴールまで運び、7位でチェッカー！ チームに今シーズンの初ポイントを持ち帰った。
天候に大きく左右された決勝レースは、ミシュラン製ウェットタイヤの驚異的な性能もあり同社製タイヤを履くライバルが1-2フィニッシュを達成。ホンダ勢では16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTが3位表彰台を獲得した。
中嶋 悟 総監督 コメント
「レーススタートから前半は頑張っていいレースができていましたが、ドライバー交代のタイミングと最後のスリックタイヤへの交換のタイミングが一歩ずれたことがポジションを上げることができなかった原因だと思います。しかし、今シーズンの初ポイントを獲得することができ、今までとは違う流れでレースができたので、残り２戦、さらに上位を目指して、気合いを入れて頑張っていきたいと思います。今大会も多くのご声援をいただき、ありがとうございました」
伊沢拓也選手 コメント
「SUGOは天候も含め非常に難しいレースになったなという印象で、大津選手のスティントでは比較的いい位置にいられたのですが、自分のスティントはあまりうまくやれたとは思っていません。それでも難しいコンディションの中で何とかポイントを獲得することができてよかったと思っています。もちろん、もっと上位でフィニッシュしたかったという思いもあるので、残り2戦、さらに上のポジションを目指して頑張りたいと思います」
大津弘樹選手 コメント
「コンディションがとても難しく、様々なタイミングが重要なレースでした。それらをいい方向に持って行けず、結果的には難しいレースになってしまいました。スティントによってはクルマのパフォーマンスもいいところを引き出せましたし、うまく進めて行ければ表彰台も獲得できたかもしれないと思います。そう考えると残念なレースですが、ポイントを獲得できたのは一歩前進だと考えているので、オートポリス戦に向けても、さらにもう一歩前に行けるように頑張ります」
ここまで熱戦が繰り広げられてきた2022年のSUPER GTも、いよいよ残りは2戦。次戦・第7戦は、10月1日-2日に大分県・オートポリスにて開催される。ここにきて調子をグッと上げてきた64号車Modulo NSX-GTの、シーズン初表彰台に期待したい！
（text：Honda Style Web）
https://www.honda.co.jp/ACCESS/motorsports/