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【第6世代】新型CR-Vを日本国内市場に導入。最新モデルのプラグイン燃料電池車「e:FCEV」は、2024年夏に発売予定

ホンダは、2024年夏に日本国内市場へ導入予定の新型燃料電池車「CR-V e:FCEV」を、2024年2月28日〜3月1日に東京ビッグサイトにて開催される「H2 & FC EXPO[春]2024~第21回[国際]水素・燃料電池展[春]~」において世界初公開した。

CR-V e:FCEVは、すでに北米市場や中国などで販売されている6代目CR-Vをベースに、ホンダとアメリカ・ゼネラルモーターズ(GM)が共同開発した燃料電池システムを搭載した燃料電池車だ。生産はアメリカ・オハイオ州のパフォーマンス マニファクチュアリング センター(PMC)で行われ、日本へと輸出される。

これまでホンダでは、2002年に日本とアメリカ市場にて「FCX」をリース販売。FCXは、FCEVとして世界で初めて米国環境保護庁およびカリフォルニア州大気資源局認定を取得した。その後2008年には「FCXクラリティ」、2016年には「クラリティ FUEL CELL」をそれぞれリース販売し、FCEVの開発および普及に取り組んできた。

最新モデルとなるCR-V e:FCEVでは、SUVタイプの車両をベースとしたことで、燃料電池車が持つ長い航続距離と水素の充填時間の短さといった特長はそのままに、優れたユーティリティ性能も実現。個人ユーザーの多様なニーズにも応えられる内容となっている。

さらにCR-V e:FCEVは、日本の自動車メーカーが販売する燃料電池車として初めて、外部から充電可能なプラグイン機能を装備。家庭や外出先での充電を可能とすることで、利便性をさらに高めた。CR-V e:FCEVの一充填走行距離は600km以上、EV走行可能距離は60km以上となる見込みだという。

CR-V e:FCEVの主な特長

CR-V e:FCEVのグランドコンセプトは「E-Life Generator」というもの。ベースモデルである第6世代のCR-Vは、歴代モデルに共通するスポーティかつ機能的なスタイリングを継承。そしてe:FCEVでは「クリーン」「タフ」「アイコニック」をキーワードとした、知的な佇まいと力強さを表現している。

ボディサイズは全長4805×全幅1865×全高1690mm、ホイールベースは2700mm。ベースとなっている北米仕様CR-Vと比べ、全長のみ110mm延長されているが、これはすべてフロントオーバーハング部の形状変更によるもの。FCシステムを搭載するにあたり、冷却性能向上などを目的として専用形状のフロントグリルやフロントバンパーを採用。よりロングノーズが強調された外観デザインとなっている。

CR-V e:FCEVのレイアウトは、基本的にクラリティ フューエルセルと同様。フロントにFCユニット、パワードライブユニット一体モーター、ギアボックスを搭載。床下にインテリジェントパワーユニットが収められる。水素タンクはリアシートの座面下と、シートバック後方の2箇所に置かれている。

GMと共同開発した燃料電池システムは、クラリティ フューエルセルと比較し、プラチナの使用量を削減したり、セル数の削減、さらに量産効果などでコストを3分の1に抑えるとともに、耐久性を2倍に向上。さらに耐低温性も大幅に向上させたという。

そして燃料電池システムを中心としたパワーユニットを一体化することで小型軽量化を実現。ベース車であるCR-V PHEVのエンジンマウントをそのまま活用することが可能となり、衝突安全性の向上やコスト低減を実現している。また振動や騒音においても、クラリティ フューエルセルから大幅に低下しており、走りの上質感を大きくアップさせている。

ダッシュボードは現行ホンダ車に共通する水平基調。シフトセレクターはボタン式だ

インテリアはCR-Vの持つ上質さとタフネスさはそのままに、ゆったりとした居住空間を確保している。シート配列は2列5名乗員のみで、3列シート車の設定は無し。シートには環境に配慮したバイオ合皮素材を採用するなど、人と環境に寄り添うFCEVのスタイルを提案している。

荷室は、水素タンクの張り出しを使い勝手に積極利用するアイディアを採用し、フレキシブルボードを使ったフラットで広いラゲッジスペースと荷物の整理がしやすい2段式の荷室を実現している。

AC充給電コネクターは、日本とアメリカにおける普通充電の規格である「SAE J1772」を採用。家庭のACコンセントに接続して、気軽に車両の充電を行うことができる。

普通充電ポートに、AC車外給電用コネクター「Honda Power Supply Connector」を接続することで、最大1500WのAC給電が可能な外部給電機能も装備し、停電時やアウトドアなどのレジャーでの電源として活用できる。

日本仕様CR-V e:FCEVには、荷室内にCHAdeMO方式のDC給電コネクターを設置。「Power Exporter e:6000」、「Power Exporter 9000」などの可搬型外部給電機を接続することで、非常時や屋外イベントなどで高出力の電力供給が可能なDC外部給電機能が装備されている。

水素の充填口は左リアフェンダーに用意される

世界各国の市場において、ベストセラーSUVとなっているCR-Vの優れた実用性や居住性、走破性を保ちながら、燃料電池車ならではの長い航続距離により、ストレスフリーな長距離ドライブが楽しめるCR-V e:FCEV。

日常使用では十分なEV走行性能に加え、およそ3分という身近な水素充填時間や、さらにプラグイン充電機能が備わることにより、従来よりも「身近に使える」燃料電池車としてさらに魅力が高まった存在といえるだろう。詳細やスペックや車両価格、販売形式においては、2024年夏に正式発表となる予定だ。

(text:Honda Style Web)

CR-V e:FCEV 特設サイト
https://www.honda.co.jp/CR-V-efcev/new/