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パイクスピークでアキュラが3つのレコードをブレイク

現地時間2018年6月24日(日)、第96回パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(通称:パイクスピーク)が、アメリカ・コロラド州にある標高4302mのパイクスピークで開催された。パイクスピークは今回で初開催から102年目となるインディ500に次ぐ長い歴史のあるレース。パイクスピークの山頂まで誰が一番速く走りきることができるかを競うヒルクライムレースである。

今年もパイクスピークには、ホンダR&Dを中心とした社内チームが参戦。6年目の挑戦となった今年は、新型NSXのジェームズ・ロビンソン選手、アキュラTLXのニック・ロビンソン選手、そしてジョーダン・ギター選手が新型アキュラRDXで参戦。そして社内チームとは別に、ピーター・カニンガム選手もピレリワールドチャレンジに出場しているアキュラTLX GTを持ち込んで参戦した。

かつてはオートバイでもパイクスピークに挑んでいたニック・ロビンソンは熟成を進めたTLXで参戦

そのパイクスピーク決勝日の天候は、大荒れの一日となった。早朝は快晴。しかし2輪部門全車のアタックが終了した午前10時を過ぎると、トップセクションから天気が崩れ始めた。大粒のヒョウが降り、さらに雪が積もるというコンディションに変わっていく。

レースは終盤に天候を見るため一時中断。すべてのコースを使用することが困難という判断により、最後の13台のアタックはボトムセクションのみ、のレースとなった。

出走順の速い5番目、パイクスピーク−パイクスピーク・オープンクラスに出場したピーター・カニンガム選手は、9分27秒352のタイムで、総合3位(クラス優勝)を果たした。

ピレリワールドチャレンジに出場しているTLX GTを持ち込んだピーター・カニンガム選手

さらにカニンガム選手の記録は、昨年自身が初挑戦して出したクラスレコードの9分33秒797のタイムを大きく上回り、記録更新も果たしている。

ロビンソン兄弟の弟、ジェイムス・ロビンソンは新型NSXをドライブ

14番手スタートのジェイムス・ロビンソン選手も、昨年の仕様からさらにタイムを削るべくファインチューンを施したアキュラNSXでアタック。10分02秒448というタイムで、タイムアタック-タイムアタック1クラス4位(総合14位)となった。ジェイムス選手も10分03秒433(2017年)というハイブリッド車での記録を持っていたが、こちらも記録を更新することとなった。

26番手からスタートのニック選手も、NSX同様に進化を遂げたアキュラTLX A-Specで、パイクスピーク-パイクスピークオープンクラス7位(総合32位)に入る10分48秒094を出した。このタイムは、駆動別記録フロントホイールドライブ記録10分56秒878(2016年/Robb Holland/アウディTTRS)を上回った。アキュラは今回のパイクスピークでその記録3つを更新することとなった。

アキュラRDXで参戦したジョーダン・ギター選手

ちなみに、48番手出走のジョーダン選手は短縮コースでの走行となってしまったが、パイクスピーク・エキシビションクラスで3位を獲得している。

北米ホンダ社内チームの中心的な存在である、ロビンソン兄弟の兄ニック(左)と弟ジェイムス(右)

(photo&text:Yoshiaki AOYAMA 青山義明)