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【GT500】好調を維持する64号車Modulo NSX-GT、第7戦は今季2度目のポールポジション! 決勝レースでは今季初の2位表彰台を獲得【動画】

2020年11月7-8日、栃木県・ツインリンクもてぎにて、2020 SUPER GT第7戦が行われた。今季2度目の開催となるツインリンクもてぎでのレースにおいて、今回は地元開催となるホンダ勢がレースを席巻! 決勝ではNSX-GTが1-2-3-4-5位と、トップ5を独占してみせた。

そんななか64号車Modulo NSX-GTは予選から速さを発揮した。予選Q1は大津弘樹選手が担当し、1分36秒368を記録。2番手に0.3秒以上の差をつけ、Q2の伊沢拓也選手にマシンを託す。

その伊沢選手はさらにタイムを縮め、1分36秒140をマーク。こちらは後続のマシンに0.45秒もの差をつける圧倒的なタイムで、第3戦(鈴鹿)以来となる今季2度目のポールポジションを獲得した。64号車Modulo NSX-GTは前戦の第6戦(鈴鹿)では予選2番手となっており、2戦連続でフロントローから決勝レースに挑んだ。

迎えた決勝レース、天候は雲ひとつない秋晴れ。13時の決勝レースが始まるころには日差しもたっぷりで、上着を脱ぎたくなるほどの暖かさに恵まれた。

11月上旬にツインリンクもてぎでSUPER GTが開催されるのは例年同様だが、今回は第7戦ということで各マシンとも獲得ポイント×1kgのウェイトハンデを搭載。さらにレース距離も例年の250kmから300km(63周)へと延ばされており、ブレーキやタイヤへの負荷をいかに抑えつつ走るかが勝負の分かれ目になると予想された。

スタートドライバーは大津弘樹選手。ポールポジションからレースをスタートした大津選手は、ぎりぎりまでタイヤを暖めスモークを上げながら1コーナーへ飛び込んでいく。序盤はスムーズに周回を重ねていた大津選手だったが、徐々にペースが落ち後続に差を詰められると10周目に8号車ARTA、続く11周目には100号車RAYBRIGに先行を許してしまう。

その後も64号車Modulo NSX-GTはペースが上がらず苦しいレースとなるが、粘り強く走ってほぼミニマム周回数となる24周目にピットイン。伊沢拓也選手へのドライバーチェンジを行った。その間にコースでは停止車両が発生しており、64号車がピット作業を終え、コースに向けて走り出した瞬間にイエローコーションとなりセーフティカーが導入された。

このセーフティカー導入により、すでにピット作業を終えていた8号車と64号車の2台は大きなマージンを稼ぐことに成功。後続とは1分近い差をつけて2台のマッチレースになるかと予想された。

夕暮れに向け、気温・路面温度とも徐々に下がっていくなか、伊沢選手はタイヤを労わりつつ走行。タイヤカスが表面にへばりつく「ピックアップ」の症状に苦しみつつも、前を走る8号車や後続の3位以下、いずれもタイム差のある単独走行で周回を重ねていく。

そして伊沢選手はみごとに39周を走りきり、2位でチェッカー。チームにとって待望の今季初表彰台を獲得した。3位には100号車RAYBRIG NSX-GT、4位に16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT、5位に17号車KEIHIN NSX-GTが入り、ホンダ勢は地元レースとなるツインリンクもてぎで1-2-3-4-5位を独占する快挙を達成した。

この第7戦の予選1位・決勝2位という結果により、計18ポイントを獲得した64号車Modulo NSX-GTは合計45ポイントとなり、チームランキングでも10位に浮上。数値上はシリーズチャンピオンの可能性も残しており、いよいよ最終戦となる第8戦(富士)に挑む。


中嶋 悟総監督 コメント
「ポール・トゥ・ウインとはなりませんでしたが、2位は上出来でした。今シーズンの目標であった表彰台に上ることを達成して嬉しいです。残りが1戦となりましたが、最後までしっかりと戦って、いいシーズンにしたいと思っていますので、次戦もどうぞよろしくお願いいたします」


伊沢拓也選手 コメント
「最終戦を残しているものの、みんなの頑張りが報われたことに喜びを感じています。前のペースに追いつけず惜しくも2位となりましたが、こういういいレース、いい結果をきっかけにチーム全体のモチベーションも上がると思うので、さらに上のポジションを取れるように引き続き頑張っていきます。たくさんのご声援をいただき、ありがとうございました」


大津弘樹選手 コメント
「ポールポジションからのスタートでとても緊張しました。自分のスティントは後半が厳しくなって順位を落としたものの4番手でバトンを渡せてよかったと思います。抜群のタイミングのセーフティカーで、結果2位となり、まずは表彰台という目標を達成できて嬉しく思っています。優勝するにはまだまだ足りない部分もありますが、毎戦毎戦前進していることを感じているので、この調子でパフォーマンスをあげていきたいと思います」

2020年SUPER GT第8戦(最終戦)は、11月28-29日に富士スピードウェイで行われる。新型コロナウィルスの感染拡大防止により、変則的なシーズンとなった今年。富士スピードウェイでは4度目のSUPER GT開催となる。

最終戦は例年同様にウェイトハンデ無しのガチンコ勝負で、レース距離は300kmとこれまで3度開催されたレースと変わらないが、11月下旬の開催となるだけに厳しい寒さも予想され、どのチームが有利となるかは予想がつかない。シリーズチャンピオンの行方とともに、後半に入って好調を感じさせる64号車Modulo NSX-GTの今季初優勝にも期待したい。

(text:Honda Style magazine)