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【GT300】34号車Modulo KENWOOD NSX GT3を襲った悲運。2020年の最終戦は17位でフィニッシュ【動画】

新型コロナウィルスの感染拡大により、大幅にスケジュールが変更となった2020年のSUPER GTシリーズ。全8戦によるシリーズ戦には変更がないものの、富士スピードウェイで4戦、鈴鹿サーキットとツインリンクもてぎで2戦ずつという変則的な日程となった。

これまでSUPER GTの第8戦(最終戦)といえば、11月上旬にツインリンクもてぎで開催されることが恒例となっていたが、今年の日程では第7戦。最終戦は11月28-29日に、富士スピードウェイにて開催された。

チームとして参戦3年目を迎えるModulo DRAGO CORSEは、チーム代表とドライバーを兼任する道上 龍選手と、今季から加入したジェイク・パーソンズ選手の新コンビで2020年を戦った。マシンは昨年よりEvo化されたModulo KENWOOD GT3だが、2020年シーズンは波に乗り切れないレースも多く、最終戦では今季初表彰台を目指して挑んだ。

予選に先立って行われた公式練習では、34号車Modulo KENWOOD NSX GT3は1分36秒926で16番手。午後からは予選が行われ、2グループに分かれて行われた予選Q1を道上選手が担当した。15台で争われたAグループにおいて、道上選手は1分36秒845をマーク。8番手で予選Q2へと進出した。

午後になっても気温・路面温度ともにあまり上がらず、予選Q2に進出したジェイク・パーソンズ選手は1分37秒255とタイムを伸ばせず15番グリッドから決勝レースに挑むこととなった。

今回はシリーズ最終戦であるため全車がウェイトハンデ無し。さらに気温が低くエンジンパワーが出ることもあってか、トップ6がコースレコードを更新するという結果となった。

装着タイヤで見ると、この上位6台はブリヂストンとダンロップが交互に並ぶ形となり、ヨコハマタイヤ勢は7位以降に続く。低い路面温度でどうタイヤグリップを発生させるかが、決勝レースに向けて34号車Modulo KENWOOD NSX GT3の重要なカギとなりそうだ。

迎えた決勝、レース開始時刻の気温はわずか8度、路面温度は13度。湿度も32%と、真冬を思わせる状況下でスタートした。通常であれば、セーフティカーが1周に渡って先導するフォーメーションラップののちにスタートとなるが、今回は気温や路面温度が低いため、3周にわたってフォーメーションラップが行われた後にレースがスタートした。

34号車Modulo KENWOOD NSX GT3は、ジェイク・パーソンズ選手が前半スティントを担当。念入りにタイヤを暖めつつ、中盤から上位進出を狙っていたところ、4周目のシケインで後方のマシンに追突されスピンを喫してしまう。幸いにも車両はコース上に留まり再スタートはできたものの、一気に順位を落としてしまう。

その後、ジェイク・パーソンズは自らのスティントをできるだけ伸ばし、40周目にピットイン。道上選手へのドライバー交代および4本のタイヤ交換を行った。

ニュータイヤを得て後半スティントを担当した道上選手だったが、序盤のポジションダウンの影響は大きく上位進出は果たせず。スタート順位から2つ下げ、17位でチェッカーフラッグを受けた。

この最終戦で2ポイントを獲得した34号車は、シリーズ合計で31ポイントを獲得し18位となった。決勝レースでは上位とも遜色ないペースで周回を重ねる場面も見られただけに、課題はやはり予選。来シーズンの参戦体制などはまだ発表となっていないものの、ぜひ来シーズンの巻き返しを期待したい。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)