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愛車S2000のブレーキパッドを交換。プロジェクト・ミュー『TYPE PS』はストリートユースに適したスポーツパッド

日常使いから取材のアシとして、日夜東西奔走している我がS2000。2006年式のAP2なので早くも15年モノ、走行距離は12万4000キロを超えたところ。年式を考えれば走行距離は平均よりちょっと下という感じですが、エンジン本体はまだまだ元気で、とても気持ちのいい走りを楽しませてくれます。

さて気持ちの良い走りを楽しむために重要なのは、「走る」ことと同時に「止まる」こと。制動力はもちろんのこと、コントロール性の高いブレーキは、シチュエーションやコンディションに関わらず運転中の安心感に繋がりますからね。

というわけで、来るべき梅雨明けのドライブシーズンに備え、ブレーキパッドを新調してみました。

フロントには4ピストン×4パッドの鍛造ブレーキキャリパー「FS44S」を装着

愛車S2000のブレーキまわりは、前後ともプロジェクト・ミュー製パーツへと交換しています。フロントは対向4ポッドキャリパー&ビッグローター、リアはビッグローターの組み合わせ。今回はブレーキパッドとブレーキフルードを交換しますが、普段の走らせる場所は街中〜ワインディングがほとんどということで、今回は『TYPE PS』をチョイスしました。

このTYPE PSは、街乗りからワインディングまでをメインターゲットとしたブレーキパッド。スポーツ走行に求められる制動力アップはもちろん、ペダルタッチと高いコントロール性を実現しています。

そして日常使いには嬉しい、ブレーキダストやブレーキノイズ(鳴き)を抑えていることもポイント。パッドの摩擦剤そのものにも工夫がなされているほか、パッドに組み合わせるプレートにも拘りの設計がなされています。

FS44Sはひとつのピストンに対して1枚のパッドが組み合わされる。パッドの背中側に見えている黒い板が鳴き防止のプレート

バックプレートに求められる性能は、ピストンの強力な圧力に負けず、「歪まない」という部分。歪んでしまうと摩材部分が剥がれ落ちてしまい、重大な事故に繋がる可能性があるからです。

そのためパッドに組み合わせるバックプレートの素材にはスチールを使用しますが、プロジェクト・ミューでは、純正比20%の強度アップを実現したスチールプレートを使用。静粛性はもちろん、ブレーキタッチの高い節度感も確保しています。

S2000純正リアキャリパー用のTYPE PSブレーキパッド。摩擦剤のカドが斜めにカットされている

街中使用では不快に思えるブレーキの「鳴き」を防止するため、パッドの摩擦剤にも工夫があります。摩擦剤部分に角があると、制動時にそれが鳴きの原因になってしまう。そのため摩擦剤の角を削ぎ取る『端部チャンファーカット』という工程が行われています。

リアのブレーキキャリパーは純正。ローターはプロジェクト・ミュー製BIGローターに交換している

前後ともブレーキパッド交換作業を終え、最後にブレーキフルードを交換。フルードは『G-four 335(5500円)』を選択しました。こちらはドライ沸点335度/ウェット沸点221度を誇る、耐久性やメンテナンス性にも優れたブレーキフルードです。

新品時の液体色はグリーンですが、300度近辺を超えるとグリーンから無色透明へと変化し、交換の目安を教えてくれるのも嬉しいところ。

ひととおり作業を終え、いざ試乗! ブレーキパッド交換を終えた直後だけに、まずは慎重に走っていきます。基本がストリート用パッドということで、トータルバランスに優れた仕上がりとなっている「TYPE PS」ですが、実際に走ってみての印象もまさにそのとおり。

踏み始めは「ちょっと初期制動が強いかな?」と感じたものの、数十キロと走っているうちに感覚は慣れ、じつに自然なフィーリングでブレーキングを行うことができます。僕のS2000はブレーキホースもプロジェクト・ミュー製に交換しているのですが、踏力がまっすぐブレーキキャリパーに向かっていくような、ブレーキまわりの剛性感の高さが印象的です。

初期の制動力は高すぎず低すぎずで、ブレーキペダルに足を載せるだけで思いどおりのリニアなブレーキングを行うことができます。ドライバーの意思に忠実に反応してくれるという点で、じつに安心できるブレーキパッドといえます。もちろん、減速時の「鳴き」も皆無。純正パッドと同じ様に気軽に使用することができます。

ブレーキまわりをリフレッシュしたことで、安心感がグレードアップした愛車S2000。プロジェクト・ミューのTYPE PSは「止まる」性能を高めるだけでなく、「走る」ことを楽しくしてくれるブレーキパッドです。

(photo&text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)

プロジェクトミュー
https://www.project-mu.co.jp/ja/