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【21SEMA】これが本場のアドベンチャー・スタイル! リッジライン「HPDトレイルツアー・プロジェクト」初披露

アメリカホンダは、2021年11月に開催された自動車用アフターマーケット・パーツショー「SEMAショー」において、『Ridgeline HPD Trail Tour Project(リッジライン・HPD・トレイルツアー・プロジェクト)』を発表・展示した。

ホンダ・リッジラインSport with HPD Package。2021年モデルでフロントマスクが大きく変更された

今回、出展された「リッジライン・HPD・トレイルツアー・プロジェクト」は、ホンダが北米市場でのみ販売するピックアップトラック、リッジラインの2021年モデルをベースに、さらにカスタムパーツを装着した車両。…と、今回の出展車両の紹介をする前に、まずはホンダ・リッジラインの生い立ちをおさらいしておこう。

アメリカおよびカナダの専売モデルであるリッジラインが登場したのは、2006年のこと。現行モデルは2016年に登場した2世代目で、SUVのパイロットと車体の基本設計を共有する。

左右4枚のドアを持ち、車体後部には荷台(ベッド)を備える「ダブルキャブ」だが、他社のピックアップともっとも異なる点はFF系シャシーを採用していること。駆動方式は以前はFFモデルも存在したが、2022年モデルではAWDのみとなっている。

リッジラインSport HPDパッケージ装着車のコックピット。内装デザインはSUVのパイロットとほぼ同じ

2022年モデルのリッジラインは4種類のグレード展開となっており、Sport/RTL/RTL-E、そして最上位グレードのBlack Editionとなる。エンジンは3.5リッターV6 SOHC i-VTECのみで、トランスミッションは全車が9速ATを採用している。

そして各グレードに装着可能なオプションパッケージとして「HPD PACKAGE」が設定されている。HPDとは、北米地域におけるホンダのモータースポーツ活動を担当する「ホンダ・パフォーマンス・ディベロップメント」の頭文字だ。

近年ではリッジラインやパイロット、パスポートなど、オフロード系モデルのオプションパーツも数多く開発・販売を行っており、リッジラインに設定された「HPDパッケージ」を選択すると、フェンダーフレア(オーバーフェンダー)、専用デザインの18インチホイール、そしてスポーティなイメージを強調するフロントグリルが装着される。

2021年のSEMAショーにて展示された「リッジライン・HPD・トレイルツアー・プロジェクト」は、2021年モデルのリッジライン・HPDパッケージ装着車をベースとし、『オーバーランド』をテーマにカスタムを施したモデル。

同時に出展されたホンダ・パスポートでもテーマとされた『オーバーランド』とは、キャンプや車中泊をしながら自動車による長距離旅行を楽しむアウトドアレジャーで、広大なアメリカ大陸らしいカーカルチャーといえる。

リッジラインの悪路走破性を高めるべく、Jsport製サスペンションリフトキットにより最低地上高を確保。ステンレス製のアンダーボディ・スキッドプレートが追加装着されたほか、タイヤもファイアストン製デスティネーションA/T2オールテレインが組み合わされた。

純正ルーフレールの上には、カーキャリア・メーカーとして世界的に知られるTHULE製のアクセサリーを装着。車体左側には、引き出し式のオーニングを装着。ベッド部分にもTHULE製ラックが組まれ、折りたたみ式テントや、Jsport製のカスタム・スペアタイヤ・キャリアを装備する。

ハンターカブ125の北米仕様、Trail 125。日本仕様との最大の違いは1人乗りとなることだ

さらに車両最後部には小型バイクを積載できるラックを備え、トレイル125(日本名ハンターカブ)を搭載。道なき道を思いきり走り、日が暮れたらクルマを停めてテントで休息。現地のアシには搭載した小型バイクが活躍する…という、眺めているだけで本場のアドベンチャーテイストを感じさせてくれるカスタムだ。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)