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【デイトナ24h】アキュラ、伝統のデイトナ24時間を1-2フィニッシュで連覇! 24時間を走り切っての差はわずか3秒

#60: Meyer Shank Racing W/Curb-Agajanian, Acura DPi, DPi: Oliver Jarvis, Tom Blomqvist, Helio Castroneves, Simon Pagenaud, podium, team, HPD staff and engineers

2022年1月29-30日、アメリカ・フロリダ州デイトナビーチにあるデイトナ・インターナショナル・スピードウェイにおいて『ロレックス・デイトナ24時間レース』が開催された。

IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権シリーズの第1戦に組み込まれるこのレースは、高級腕時計のロレックスがタイトルスポンサーを務めるビッグイベント。NASCARの「デイトナ500」やインディカー・シリーズの「インディ500」のように、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権シリーズを象徴するレースだ。

このデイトナ24時間に、アメリカホンダはラグジュアリーブランドのACURA(アキュラ)としてエントリー。トップカテゴリーのDPiクラスに2台のARX-05、そしてGTDクラスに1台のNSX GT3を走らせた。

ポールポジションからスタートした、10号車コニカミノルタAcura ARX-05

ル・マン24時間、スパ・フランコルシャン24時間と合わせ、『世界三大耐久レース』とも呼ばれるデイトナ24時間には、今年も全5クラスに合計61台のマシンがエントリー。スターティンググリッドは前週に行われた予選レースの結果によりすでに決定されており、現地時間1月29日(土)の13時40分、ローリングスタートにより24時間の長い戦いがスタートした。

フロリダ州といえば「サンシャイン・ステート」の愛称を持つくらい温暖な気候のイメージだが、それでも1月の夜間は冷え込んで上着が欠かせないほど。さらに今年のデイトナ24時間は日中でも気温が10度に届かない時間帯が多く、非常に寒いコンディションで行われた。

ピットストップで給油を受ける60号車メイヤーシャンク・レーシングAcura DPi

なかなか路面温度が上がらないコンディションもあってか、レースは例年になくフルコースイエロー(FCY)が頻発する展開。最高峰のDPiクラスはアキュラ2台とキャデラック5台が対決する構図だが、いずれのマシンも近いペースで周回を重ね、レースの半分である12時間が経過しても7秒以内に全7台がひしめくほど。

夜間のインフィールドセクションを走る10号車コニカミノルタACURA ARX-05

しかしレースが進むにつれ、燃費性能に勝るアキュラの2台がレースをリードしていく。10号車コニカミノルタACURA ARX-05と60号車メイヤーシャンク・レーシングACURA DPiは激しく順位を入れ替えながら走行を重ね、60号車がトップで最終スティントに突入した。

60号車のラストスティントを託されたのは、ベテランのエリオ・カストロネベス。2021年は自身4度目となるインディ500で優勝を果たし、このデイトナ24時間でも優勝を飾っているなど、46歳にしてまだまだ第一線の実力を誇るドライバーだ。

昨年はコニカミノルタACURA ARX-05をドライブしてデイトナ24時間を制し、今年2022年はそのライバルとしてメイヤーシャンク・レーシングのマシンを駆りチェッカーフラッグを目指す。

そしてついに24時間/761周を走りきり、60号車メイヤーシャンク・レーシングACURA DPi(オリバー・ジャービス/トム・ブロンクビスト/エリオ・カストロネベス/シモン・パジェノー組)が総合優勝! 同チームにとって、2012年以来10年ぶりのデイトナ24時間レース制覇となった。

DPiクラスを制した4名のドライバーには、タイトルスポンサーであるロレックスから高級腕時計「デイトナ」が贈られる。エリオ・カストロネベスは、自身の初優勝となった昨年に続いて2個目のデイトナとなり、「Welcome to the family!」のコメントとともに紹介している。

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そして60号車に続いて2位表彰台を獲得したのは、昨年のウィナーである10号車コニカミノルタACURA ARX-05。24時間を走りきり、2台の差はわずか3.028秒という大接戦だった。

2台のアキュラARX-05は大きなトラブルもなく、また優れた燃費性能を活かしてワン・ツー・フィニッシュを飾った。

また、GTDクラスに参戦した66号車グラディエント・レーシングのNSX GT3は、659周を走ってクラス13位で完走を果たした。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)