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【名車図鑑】ベースグレードは77万円から! シティの型式を受け継いだ「ロゴ」は、小型車の価格破壊を実現した意欲作

いまやホンダのコンパクトカーといえば、代名詞的な存在なのがフィット(と輸出名のJAZZ)だ。2001年に登場したフィットは大ヒットモデルとなり、現在は4世代目が販売されている。そのフィットが発売される以前に、同ジャンルへラインナップされていたモデルがロゴである。実用性と経済性を重視して開発されたロゴは、1996年に登場した。

シンプルなデザインに優れた実用性を兼ね備えたコンパクトカー

初期型では前後バンパーにブラックのモールが装着され、欧州製コンパクトカーの雰囲気も漂わせる

コンパクトカーにとって重要な実用性と経済性を徹底的に追求し、1996年に発売が開始されたロゴ。二世代にわたって販売されたシティの後継モデルにあたり、型式も2代目シティのGA1/2を受け継いでGA3/5とされた。ロゴには3ドアだけでなく、5ドアボディもラインナップされた点が特徴といえる。

シンプルな面で構成されたロゴのエクステリアは、欧州コンパクトカーを思わせる

先代モデルにあたる2代目シティが、初代のトールボーイ型からロー&ワイド型へとコンセプトを大きく変えた経験からか、ロゴは徹底してオーソドックスさを追求したスタイリングとなっている。

開発にあたっては、パッケージング/走行性能/安全性/省資源/環境保全を柱に、ホンダらしい洗練の「デザイン」と「プライス・バリュー」を加え、街乗りを重視したクルマとして設計。グリルレスとしたフロントマスクは、フロントバンパーに装着されたブラックモールと相まって欧州製コンパクトカーのような佇まいを演出した。

グレードは3ドアがB、G、Lの3モデルで、5ドアはG、Lの2モデル展開。車両価格も身近に設定され、量販車種であるG/Lの3ドア車は91万8000円/105万8000円だった(5ドアはそれぞれ3万円アップ)。また3ドアのみに設定されたBは、77万円という戦略的なプライスボードを掲げていた。

「キュービック・パッケージ」をコンセプトに掲げ、ボンネットは短く、キャビンは長く、ルーフは高く設計されたボディは空間効率に優れ、最軽量モデルでは車両重量が790kgと、現代の軽自動車より軽く仕上げられた。いっぽう初期型の衝突安全性能については要改善という評価も多く、のちのマイナーチェンジで大幅なボディ強化が行われた。

外装と同様、内装もシンプルさを追求。同世代のEGシビックにも通じる4本スポークのステアリングは、左右の親指の位置にホーンボタンが位置するデザイン。グレードにより「SPORT」「DRIVE」と走行モードを切り替えることのできるスイッチが装備された。

初期モデルに搭載されたエンジンは、D13B型の1.3リッター4気筒SOHCのみ。ベースとなっているのはEFシビックにも搭載された同型ユニットだ。低中速トルクを強化するため、あえて16バルブから8バルブ化し、燃料供給装置もPGM-FIが組み合わされた。

トランスミッションは5速MTと3速ATのほか、グレードにより「ホンダマルチマチック」と呼ばれるホンダ独自のCVTも用意された。

最高出力は66PSと特筆すべき数値ではないが、わずか2500回転で最大トルク11.3kg-mを発生。また当時の10.15モード燃費で18.0km/L(ホンダマルチマチック車)、19.8km/L(5MT車)、17.2km/L(3AT車)と省燃費性能にも優れた。駆動方式はFFのほか4WDも用意されていた。

全長3750mm(初期型)というコンパクトな車体で、大人5人が座れる室内空間を実現。車内にはドライバーズドアポケット、カップホルダー、コンビニフックなど、豊富な収納スペースも用意された。

コンパクトなボディサイズながら、大人3人が座ることにできる後席スペースの広さは驚くほどで、ホンダのMM思想(マンマキシマム・メカミニマム)が息づいていることを強く印象づける。

広さたっぷりの後席シート。ヘッドレストが未装着な点は時代を感じる

いっぽうでシティの後継モデルでもあるだけに、ロゴの走りっぷりに関して物足りなさを感じる声も少なくなく、’98年にはビッグマイナーチェンジが行われた。

1998年11月に発売された3ドア TS(リーフグリーン・メタリック)

衝突安全性能アップを目的とし、全モデルのボディ剛性が向上したほか、最高出力91PS/6300rpm、最大トルク11.6kg-m/4800rpmを発揮する16バルブ仕様のD13Bを搭載したスポーティグレード「TS」が追加された。

2000年4月に追加された「Sportic」は装備を充実させて価格を抑えたお買い得仕様

モデルライフ中、ロゴには2度のビッグマイナーチェンジが行われた。2000年4月に発表された後期型では、中期型より設定されたフロントグリルをさらに大型化して高級感をアピールした。

2000年4月に追加された「Sportic」の運転席まわり

マイナーチェンジでは外装だけでなく、インパネの質感向上を中心とした内装の変更も行われた。SporticではEK9型シビック・タイプRを思わせる形状のステアリングを採用。ホーンボタンには赤いHエンブレムも装着される。右下の内側には「S」「D」の走行モード切り替えスイッチが備わる。

2000年11月には特別仕様車「トピックス」を発売。キーレスエントリーや電動格納式ドアミラーを標準装備としつつ、ベース車より5万円のプライスダウンを実現。そして、’01年に登場したフィットと入れ替わる形でロゴは生産を終了した。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)

1996 LOGO 5door G
SPECIFICATION
□全長×全幅×全高:3750×1645×1490mm
□ホイールベース:2360mm
□車両重量:870kg(CVT)、830kg(MT)
□エンジン形式:D13B型直列4気筒SOHC
□総排気量:1343cc
□最高出力:66PS/5000r.p.m.
□最大トルク:11.3kg-m/2500r.p.m.
□サスペンション型式(F/R):マクファーソン式/車軸式
□ブレーキ型式(F/R):ディスク/リーディングトレーディング
□タイヤサイズ(F&R):155SR13
□新車時車両価格:94万8000円