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【S-Formula】野尻智紀選手(TEAM MUGEN)、圧巻の3戦連続ポール! 笹原右京選手は2列目4番グリッドを奪取

2022 SUPER FORMULA 第4戦(オートポリス)
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#1 野尻智紀(TEAM MUGEN)
予選:1位

#15 笹原右京(TEAM MUGEN)
予選:4位
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2022年5月21日、2022年全日本スーパーフォーミュラ選手権・第4戦の公式予選が大分県・オートポリスにて行われた。ここまで第1戦は笹原右京選手、第2戦と第3戦は野尻智紀選手がポールポジションを獲得しており、TEAM MUGENは圧倒的な速さを見せている。

そして今回の第4戦でも、野尻選手は盤石ともいえる走りを披露。Q1-Q2ともに圧巻のパフォーマンスを見せ、見事に3戦連続・今季3度目のポールポジションを獲得した。2番手に宮田莉朋選手(Kuo VANTELIN TEAM TOM’S)、3番手は牧野任祐選手(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が続き、チームメイトの笹原選手は4番手から決勝レースに挑む。

山間部に位置する大分県・オートポリスは、変わりやすい天気で知られるサーキット。全日本スーパーフォーミュラ選手権・第4戦も、予選日は朝から厚い雲が上空を覆っており、時折り吹く風が肌寒さを感じさせるほど。

しかし、この風が徐々に上空の雲を押し流していき、予選が開始されるころには日差しにも恵まれ、初夏らしい爽やかな天候に。路面は完全にドライコンディションとなり、気温21度・路面温度33度という状況で、スーパーフォーミュラ選手権・第4戦の公式予選がスタートした。

まずAグループから予選Q1がスタートし、笹原右京選手(TEAM MUGEN)は3番目にコースイン。アウトラップともう1周を走ったのちにピットインし、タイヤを交換して再びコースインのタイミングを待つ。残り約4分半になりコースインすると、念入りにタイヤを温めたのちに1分24秒691をマーク。Aグループの2番手でQ2進出を決める。

続いてBグループには、ここまで2戦連続でポールポジションを獲得している野尻智紀選手(TEAM MUGEN)が登場。こちらも3番目にコースインすると、笹原選手と同じようにアウトラップともう1周を走ってからピットインを行い、タイムアタックに備える。残り約5分というところで野尻選手が再びコースインし、1分24秒724のタイムを記録しBグループのトップでQ2進出を決めた。

そして約10分のインターバルを挟み、午後3時25分にいよいよQ2がスタート。上空の雲はすっかり彼方へと去り、日差しはさらに力強さを増してきた。気温や路面温度も上昇しており、コンディションの変化への対応が注目された。

TEAM MUGENの野尻選手と笹原選手は、ともに新品タイヤを装着して待機。そして残り5分となるタイミングで、両選手を含めた7台のマシンが一斉にコースイン。Q1の時点では、アウトラップのあとそのままタイムアタックに入るチームと、もう1周ウォーミングアップを挟むチームに戦略が分かれていたが、TEAM MUGENの野尻選手と笹原選手は後者を選択。

念入りにタイヤを温めると、野尻選手は1分24秒529を叩き出し、見事に3戦連続となるポールポジションを獲得! チームメイトの笹原選手は1分24秒901で4番手を獲得した。


野尻智紀選手 予選トップ3記者会見でのコメント
「朝の走り始めからかなりアンダーステアに悩まされていて、想定ではそういうクルマではなかったので、不安を抱きながら予選に臨みました。ただチームが予選前のわずかな時間で素晴らしいアジャストをしてくれ、パフォーマンスアップを感じられましたし、そのチームの頑張りを予選結果として応えることができて、非常にうれしく思います」

「予選ではQ1を走ってから、Q2のアタック方法をチームと相談しました。Q1を走った段階で、僕のクルマはタイヤの温まりがあまり良くないように感じていたので、グリップを引き出すまで1周じゃ足りないという気がしていたので、Q1と同じ走り方でQ2に挑みましたが、それが良かったと思います」

「結果としてポールポジションとなりましたが、少しアンダーステアが厳しいうえ今朝の走行ではフロントタイヤにグレーニングの現象が出でいたので、そのあたりは懸念材料です。ただ他チームも同じようにアンダーステア傾向はあると思っているので、いちばん前からレースをスタートできる特権を活かし、決勝ではタイヤも保たせつつ走り切りたいと思います。仮に誰かに前に出られたとしても、粘り強く走っていれば、今日のタイヤの状況を見ているかぎりチャンスは出てくると思うので、臨機応変にベストを尽くします」


笹原右京選手 予選後ミックスゾーンでのコメント
「フリー走行では、最後にアタックラップを行うことできなかったのですが、マシンの感触としては特に心配なく、戦えるパフォーマンスがあると思っていました。ただ予選が始まってみたら、Q1の時点でフリー走行のときと全然コンディションが違っていて、かなり驚きました」

「それでもQ1のAグループを2番手で通過できましたし、Q2に向けてはコンディションの想定が難しかったのですが、4番手を獲得できたことは前向きに捉えています。明日も気温・路面温度ともに高そうですし、今回は2&4ということで2輪のレースもあるので、決勝を迎える時点で路面の状況がどのようになっているか、正直なところ予想するのが難しいです。ただそれは全員が同じ条件ではあると思うので、自分としては積極的なレースをしたいと思っています」

(photo:TEAM MUGEN、text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)