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【フルEV】もはや「走るスマホ」!? 新型プロローグ&新型ZDX、Google次世代インフォテインメントシステムを搭載

2023年6月20日、ホンダの北米現地法人であるアメリカン ホンダ モーターは、2024年前半に北米市場で発売予定の新型電動SUVPrologue(プロローグ)」、および高級車ブランドのACURAから発売される電動SUV「ZDX」に、Google built-in (グーグル・ビルトイン)を標準搭載すると発表した。

2024年前半に北米市場での発売が予定されているホンダ・プロローグ

プロローグは、ホンダが北米市場に初めて導入するフルEV(電動車)。欧州や日本市場には5ドアの「Honda e」がすでに販売されているが、北米市場には未導入。そのため、このプロローグおよび姉妹車のACURA ZDXが初の量産市販EVということになる。

現在、北米地域におけるホンダのラインナップはSUVの比率が高く、カテゴリーのトップシェアを誇るCR-Vを筆頭に、HR-V/パスポート/パイロットと合計4モデル。ACURAにはRDXとMDXの2モデルが設定されており、2024年には両ブランドにフルEVのSUVが加わることになる。

量産EVということで、新型プロローグ/新型ZDXのモーター出力や一充電あたりの航続距離など気になる情報はまだ明らかになっていないが、今回はプロローグ/ZDXともにGoogleビルトインが標準搭載されることが明らかになった。

Googleビルトインとは、車両に搭載される総合ソフトウェア。ホンダでは、すでにアコードの上位グレードであるTouringへ標準装備となっており、ドライバーに寄り添いながら運転をより快適にしてくれるサポートプログラムだ。ドライバーが話しかけることでシステム操作できるGoogleアシスタントや、自動で地図案内をしてくれるGoogleマップ、また音楽再生サービスのGoogle Playなどが含まれている。

Googleアシスタントの操作は、プロローグのダッシュボードに備わる11.3インチの大型センタータッチスクリーンに表示され、ドライバーは自身の音声によって様々な操作を行うことができるという。

視線を前方から動かすことなく、さらにステアリングから手を離す必要もなく、メッセージの送信やルート案内、メディアや車両機能、対応するスマートホームデバイスの操作が可能となる。

ナビゲーションシステムに関しては、Googleマップが11.3インチのタッチスクリーン式モニターに表示される。停車時に手で操作できることはもちろん、Google に話しかけることで、運転をしながら目的地までのナビゲーション操作が可能。さらに周辺検索として、現在地から最寄りの充電スタンドを検索したり、登録されている店舗の営業時間を調べたりといったことが、安全に操作できる。

Google Playでは、ドライブ中の車内でお気に入りのアプリを楽しんだり、ダウンロードすることも可能。自身のスマートフォンを使わずとも、音声で操作することで音楽やポッドキャスト、オーディオブックなどを聴くことができるという。

2030年までに30種類のEVを発表し、世界で200万台以上生産すると発表しているホンダ。今後は北米市場だけでなく世界各国・各地域でe:HEV(ハイブリッド)やPHEV、EVを積極的に展開していく。そして電動領域が大きければ大きいほど、このGoogleビルトインのような統合インフォテインメントシステムは相性が良さそうだ。

いっぽうでインフォテインメントというよりも、音楽やポッドキャストのようなエンターテインメントが楽しめるという部分に注目が集まりそうでもある。そのうち「ドライビングを楽しむ」という言葉は死語のようになってしまうのかも…と考えると、ちょっと寂しい気はする。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)