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【オーナー紹介】驚速のヒミツはエンジンルームにあり! 仲間とDIYで作り上げた、K20A&6MT換装アコードクーペ

2023年11月5日、ホンダ車だけの走行会「オンリーホンダチャレンジラン」が茨城県・筑波サーキットTC1000にて行われた。当日は軽自動車のS660やN-ONEから、現行シビック タイプRまでと幅広いホンダ車が集結! そんなオンリーホンダチャレンジランに愛車とともに参加したオーナーさんを紹介しましょう!

K20A&6MT搭載の驚速アコードクーペ、換装作業は仲間たちとDIY!

Owner:前田慎太郎さん Car:アコードクーペ

今回、オンリーホンダチャレンジランに参加していた前田慎太郎さんの愛車は、CB型と呼ばれる4代目アコードのクーペモデル。先代となる3代目アコードと同様、クーペについては当時のホンダR&Dノースアメリカが中心となって開発・生産が行われ、日本市場へ導入された。

CB型アコードクーペのボディサイズは全長4680×全幅1695×全高1375mm。

CB型アコードクーペが日本国内市場で発売されたのは、1990年4月のこと。2.0Si/2.0Siエクスクルーシブという2グレード展開で、現地仕様と同様の左ハンドルだけでなく、日本市場向けの右ハンドル/右ウィンカー仕様も(北米工場生産ながら)設定されていた。

エンジンはF20A型の2リッター直列4気筒DOHCを搭載し、最高出力は150PS/6,100rpm、最大トルクは19.0kg-m/5,000rpmだった。決してパワフルなユニットではなく、組み合わされるトランスミッションも4速ATのみ。スポーツカーというより、セダンとシャシーを共有するラグジュアリークーペという印象が強かった。

今回の車両のオーナーである前田慎太郎さんは、そんなCB型アコードクーペが大好きすぎて計3台も所有しているという「アコードクーペ マニア」だ。

そのため純正のスタイリングは崩さずに、しっかりと走りも楽しめるよう機関系や脚まわりを大幅にアップデートしている。

まるでノーマルのようにスマートに搭載されたK20Aユニット。換装作業は仲間と共にDIYで行ったそう

注目はエンジンルームだ。ボンネットの下には、DC5型インテグラ タイプRやFD2型シビック タイプRなどに搭載された名機K20Aが換装されている。

搭載にあたっては、アメリカ・HASPORT製エンジンマウントを使用。K型エンジン換装用のマウントとはいえ、あくまでも「左ハンドル仕様のK型を搭載する」前提であり、右ハンドル限定となるタイプR仕様のK20Aユニットを搭載するうえでは様々な苦労があったようだ。

同時にトランスミッションも6速MTへと変更されているが、驚くべきはこれらの換装作業をすべて友人たちとの共同作業で行ったこと。趣味のレベルを超越した情熱やノウハウを持つクルマ好きを、アメリカでは親しみを込めてCar Guyと呼ぶが、前田さんはまさにその言葉が似合う。

ステアリングとシフトノブはSPOON製。スピードメーターはフルスケール220km/h!

インテリアはノーマルの面影を残しており、ステアリングやシフトノブ、さらには運転席側シートがリクライニングバケットタイプへと交換された。また後席部分にはロールケージが張り巡らされている。

脚まわりでは、フロントにRA1型オデッセイから、リアはBB4型プレリュードから純正のハブまわり一式を流用して5穴化。フロントにはSPOON製ブレーキキャリパー&ローターを装着している。

前後とも5穴化され、ブレーキまわりはSPOON製に。ホイールもSPOON製SW388を装着

あまりにも自然に見えるため見落としがちだが、ボディカラーも新車時には設定のなかったホワイトへオールペイント。トランクに装着されたリアスポイラーも純正アクセサリーに拘るなど、外観はあくまでノーマル+αに留めている。

1980年代後半〜1990年代の「ネオクラシック」車両は、メインの機関系はもとより内外装の部品を確保することが難しくなってきており、このCB型アコードクーペも例外ではない。

撮影車両のオーナーである前田さんも、愛車のコンディションを維持するために様々なパーツをストックしており、今後もまだまだ探し続けていきますと楽しそうに話してくれた。

(photo:Kiyoshi WADA 和田清志、text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)