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【GT500】2024年のSUPER GTが開幕! 新マシンModulo CIVIC TYPE R-GTは10位でチェッカーを受けた

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2024 SUPER GT 第1戦(岡山国際サーキット)
#64 Modulo CIVIC TYPE R-GT
予選:13位
決勝:10位
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国内モータースポーツのトップカテゴリーである、SUPER GTの2024年シーズンがいよいよ開幕! ホンダ勢にとって、今年はGT500クラス参戦車両がNSX-GTからCIVIC TYPE R-GTへと変更されるだけに、多くの注目を集めるシーズンとなる。

ホンダアクセスがパートナーとして支えるModulo Nakajima Racingは、ドライバーラインナップも一部変更された。エースであるベテランの伊沢拓也選手は変わらず、GT300からステップアップして今季からGT500デビューとなる大草りき選手を新たに迎えてコンビを組む。

2024年シーズンのSUPER GTは、予選方式が大きく変更された。Q1とQ2で異なるドライバーが走るという点では変わりはないが、従来のように上位車両が進出する方式ではなく、全車がQ1とQ2をともに走行して両ドライバーのベストタイムを合算し、予選順位を決めるというもの。

さらに、このQ1&Q2という2回の予選で使用したタイヤは、そのまま決勝レースのスタート時に装着しなければならないという規定も設けられた。

そうなると予選は決勝レースに備え、あえて本気のアタックを行わずに抑えたほうが…とも思ってしまうが、上位グリッドからスタートしたほうが有利であることはもちろん、ポールポジション獲得で得られるポイントは昨年までの1点から3点へと増やされたため、予選順位の重要性はこれまで以上に高いといえる。

予選におけるタイヤの使いかたは、予選順位だけでなく決勝レースの戦いかたやシーズンランキングも見据える必要が生じることとなり、チームごとの戦略を想像するのもファンにとって楽しみのひとつといえる。

迎えた4月13日、今年も開幕戦の舞台となった岡山国際サーキットは朝から晴天に恵まれた。気温は午前中からぐんぐんと上昇し、日中は気温30℃に迫るなど、初夏を飛び越えて夏本番を思わせるほどの暑さとなった。

定刻を迎え、Q1を担当するのは今シーズンからGT500クラスに参戦する大草りき選手。同じく今シーズンからGT500クラスに投入される64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTのコックピットに乗り込み、初めての予選アタックに挑んだ。

昨年まで以上にタイヤを労わりながらのタイムアタックでは、13番手となる1分18秒495を記録。その後のQ2では、伊沢拓也選手が1分19秒088をマークし、同じく13番手。合算タイムでは2分37秒583となり、13番グリッドから翌日の決勝レースに臨むこととなった。

迎えた決勝、日曜日も前日までに引き続いて快晴に恵まれ、正午を過ぎるころには気温26℃、路面温度は40℃に迫るコンディションとなった。

恒例となっている、岡山県警の先導によるパレードラップに続いてフォーメーションラップが行われ、いよいよ82周回の決勝レースがスタートした。

#64 Modulo NSX-GTのスタートドライバーは伊沢拓也選手。13番手からスタートすると、さっそくポジションを2つ上げることに成功したが、その直後にアクシデントが発生しコース上にストップした車両が発生したため、セーフティカーが導入される。

隊列を整えたのちも引き続きセーフティカー先導による走行が続くなか、ピットインを行うマシンがあったため、伊沢選手は10番手を走行する。8周目にリスタートとなり、周回を重ねながら徐々にペースを上げていく。

気温はさらに上昇し、路面温度は40℃を超える厳しいコンディションが続くが、伊沢選手はベテランらしく安定したラップを刻みながら周回する。

20周目に1つポジションを下げたが、その後にピットインを行うマシンが現れだし、30周目には8番手を走行する。翌周には伊沢選手もピットインを行い、GT500初レースとなる大草りき選手へとステアリングを託した。

大草選手は12番手でコースに戻ると、前をいくライバルをパスして11番手にポジションアップ。そして50周を過ぎてくると、ピットに向かうライバルのマシンがあったため10番手となり、ポイント圏内を走行する。

そこから残り30周あまり、大草選手はルーキーらしからぬ冷静な走りを披露し、GT300車両のトラフィック処理も無難にこなして10位でチェッカー。自身のGT500初戦を嬉しいポイント獲得でフィニッシュした。

次戦の第2戦は、2024年5月3日〜4日に静岡県・富士スピードウェイで行われる。

中嶋 悟 総監督 コメント

「開幕戦で、しかも我々の苦手な岡山でポイント獲得、1点ですが嬉しい結果でした。次戦はもう少し前の位置から戦うことを目標に取り組んでいきたいと思います。初戦からたくさんのご声援をありがとうございました。すぐに第2戦が迫ってきますが、引き続きよろしくお願いします」

伊沢拓也選手 コメント

「レースはやや荒れた展開もあり、それをうまく使いながら戦っていけました。レースペースも結構コンスタントに、今までにないぐらい走れたという感触もあり、まだライバル勢に負けてはいますが、自分たちの中ではとても大きな進化を感じられた1戦になったのは間違いありません。いまは1ポイントをとるのも大変な状況の中、開幕戦からポイント獲得ができたのはかなり大きいことだと思っています。この良さを維持しつつ、さらに改善して強くなっていきたいです」

大草りき選手 コメント

「GT500クラス初レースで、まずは大きなミスなくチェッカーまでクルマを運べてよかったです。展開にも恵まれて、序盤のうちにポイント圏内に滑り込めましたし、ピットインのタイミングで24号車の前に出ることもできました。10位フィニッシュでポイントをとれたので、そこに関してはいい開幕戦になったと感じています」

「自分自身としても、思っていたよりもしっかりと仕事ができました。次戦に向けてやらなければならないことも明確になっていますし、次戦以降もチームとダンロップさんと一緒に頑張っていきたいです」

(text:Honda Style Web)