【新型CR-V】燃料電池車CR-V e:FCEV、かつてのNSX専用工場であるPMCで生産開始！ 2024年内に日本市場へ導入
2024年6月5日（現地時間）、ホンダのアメリカ法人であるアメリカン・ホンダモーターは、オハイオ州メアリズビルの四輪車生産拠点パフォーマンス・マニュファクチュアリング・センター（PMC）にて、現行CR-Vをベースとした燃料電池車「CR-V e:FCEV」の生産を開始したと発表した。
CR-V e:FCEVは、外部から充電可能なプラグイン機能を持つ燃料電池車。燃料電池車が持つ長い航続距離と水素の充填時間の短さといった特長はそのままに、家庭や外出先で充電できるプラグイン機能を加えることで利便性をさらに高めた。CR-V e:FCEVの一充填走行距離は270マイル（約432km）以上、EV走行可能距離は29マイル（約46.4km）以上となっている。
CR-V e:FCEVに搭載されている燃料電池システムは、ホンダとゼネラルモーターズ（GM）が共同で開発したもの。両社で設立した合弁生産拠点、ミシガン州ブラウンズタウンのFuel Cell System Manufacturing LLC（以下、FCSM）で生産されている。
燃料電池システムの普及・活用拡大に向けては、コストや耐久性が主な課題とされるなか、両社の知見やスケールメリットを生かしたこの燃料電池システムは、電極への革新材料の適用やセルシール構造の進化、補機の簡素化、生産性の向上などが図られた。
過去にホンダが発売していた燃料電池車、クラリティFUEL CELL（2019年モデル）に搭載していた燃料電池システムに比べ、コストは3分の1に低減。また耐食材料の適用や劣化抑制制御により、耐久性を2倍に向上させるとともに、耐低温性も大幅に向上させているという。
ホンダは、燃料電池システム活用のコアドメインとして、燃料電池車（FCEV）に加えて商用車、定置用発電所、建設機械の4つを定め、事業機会を追求するため他社との協業にも積極的に取り組んでいく。
また2050年にホンダの関わるすべての製品と企業活動を通じて、カーボンニュートラル実現を目指すとともに、製品だけでなく企業活動を含めたライフサイクルでの環境負荷ゼロの実現に向け、「カーボンニュートラル」「クリーンエネルギー」「リソースサーキュレーション」の3つを柱に取り組んでいく。
水素は電気とともに有望なエネルギーキャリアとして位置づけており、今後はコア技術である燃料電池システムの搭載・適用先を拡大していくことで、今後は水素を「つかう」領域で、社会のカーボンニュートラル化を促進し、水素需要の喚起に貢献していく。
CR-V e:FCEVは、2024年中にアメリカおよび日本での発売が予定されている。
（text：Honda Style Web）