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【GT500】久しぶりの海外レースとなった第3戦、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTは予選3位を獲得も悔しい10位

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2025 SUPER GT 第3戦(セパン・インターナショナルサーキット)
#64 Modulo  CIVIC TYPE R-GT
予選:3位
決勝:10位
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国内最高峰のモータースポーツ、SUPER GTの2025年シーズンにおける注目は、久しぶりに海外ラウンドがカレンダーに加わったこと。2013年以来、12年ぶりにマレーシアでのレースが第3戦に設定された。

ほぼ赤道直下に位置するため、日本国内でのレースよりも暑さ対策は必須。いっぽうその暑さを避けるため、予選や決勝が行われる時間帯も夕方に設定されており、これまでとは異なる勢力図での争いが予想された。

ゴールデンウィークに開催された第2戦の終了後、各チームのマシンはメンテナンスを受けてから海を渡り、SUPER GTは久しぶりに海外ラウンドを迎えた。第2戦から約2ヶ月のインターバルを挟んで行われた第3戦は、シリーズ唯一の海外開催。2013年以来、12年ぶりのマレーシア・セパンインターナショナルサーキットでのレースとなった。

熱帯雨林気候に属するマレーシアだけに、最大の敵は暑さそして湿度。開幕前の1月にテストが行われているものの、やはり天候などの条件は異なっているため各チームとも公式練習から慎重にセットアップを進めていた。そして金曜日の夕方から、いよいよ公式予選がスタートした。

GT500の公式予選が開始されたのは、現地時間17時すぎ。夕刻とはいえ、コンディションは気温33度・路面温度40度となっていた。セパン特有の熱気のなか、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTは大草りき選手がコースイン。

公式練習から調子の良さを感じさせた大草りき選手は、Q1の全体3番手となる1分51秒113をマーク。続くQ2では伊沢拓也選手がステアリングを握り、こちらも公式練習のタイムを大幅に縮めて1分50秒388までタイムを伸ばした。

この結果、64号車Modulo CIVIC TYPE R-GTは今シーズンのこれまで最上位となる予選3番手を獲得。翌日の決勝レースに大きな期待を抱かせることとなった。

迎えた決勝レース当日の6月28日土曜日、は東南アジア特有の大雨スコール早朝に大雨が降ったものの、日中は雲もいなくなり雨は降ることなく、激しい日差しによりコースは完全なドライコンディションとなってスタート進行の時刻を迎えた。

55周/300㎞で行われる決勝レース、16時30分の時点で気温33度/路面温度42度と、予選とほぼ変わらない蒸し暑いコンディションとなった。

3番手グリッドから決勝レースに挑む64号車Modulo CIVIC TYPE R-GT、スタートドライバーは大草りき選手が担当。大草選手は落ち着いてスタートをこなし、3位のポジションをキープしてオープニングラップを終了する。

大草選手は後続のライバルたちのアタックを抑えつつ周回していたが、熱い路面により徐々にタイヤが苦しくなってきたか、7周目の4コーナーでついに1台に先行を許すと、10周目には6番手まで後退してしまう。その後、22周目にピットインを行い、伊沢拓也選手へとドライバー交代を行って11番手でコースに復帰する。

伊沢選手は30周を終えるころには10番手を走行。GT500クラスの全車がピットインを終えると9番手へと順位を回復させる。その後も苦しい展開ながらもしっかりとペースを保ち、我慢強く周回を重ねたが、終盤でひとつ順位を落としてしまい最終的に10位でチェッカーを受けた。

中嶋 悟 総監督 コメント

「灼熱のセパンでのレースが終わりました。予選はいい結果に終わりましたが、本番は少しずつおいていかれた感じの内容となりました。それでも着実に進化していて上位陣に近づいていると感じているので、次戦も引き続きチーム一丸となって頑張りたいと思います。今大会もたくさんのご声援をありがとうございました」

伊沢拓也選手 コメント

「結果として順位を下げることにはなりましたが、その中でも耐えられた時間がありました。今までそれができないことが多かったのですが、前回の富士大会から新しく使い始めたタイヤで、そういった走りができたことは収穫だと思っています。まだ2戦しかトライしていないタイヤの良いところと課題とがしっかりと確認できたのは良かったです」

「見た目の順位や内容と比べて、ライバル勢と紙一重のところにいて、あと少しのところでもっと上に行けるんじゃないかという感覚もあるので、諦めずに進んでいければいい結果に近づけると思います。引き続き頑張っていきます」

大草りき 選手 コメント

「スタートからもう少しいけるかなと思っていたのですが、想定より周りのペースが速く、埋もれてしまった印象です。GT300クラスが絡んできた段階できつくなってきていて、ペース的に厳しい中、調子のよいライバル勢に先行されて、悔しいスティントになりました。その後は自分たちのペースも復活して、そこからは耐えることができたので、タイヤに関してもいいデータを持って帰ることができたかなと思います」

「ただやっぱり、悔しいですね。あと少し、ペースが上がればもっと前で走ることができる感触はあったので、次戦はスプリントレースでフォーマットは変わってしまいますが、皆で考えていいものを持って挑めればと思っています」