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【ホンダアクセス】Modulo&無限 アクセサリー装着車両 取材会に「実効空力」のルーツである5代目プレリュードが登場

2026年1月、自動車メディア向けに『Modulo&無限カスタマイズモデル体感試乗取材会』が開催されました。Moduloと無限といえば、ホンダ車オーナーには説明無用のアクセサリーブランド。その両社の最新製品を装着した車両を数多く取材することができたので、順を追って紹介していきましょう。

今回の『Modulo&無限カスタマイズモデル体感試乗取材会』に用意された車両は、2026年1月時点でホンダが日本国内で販売しているモデルと、これから発売がされているコンセプトモデル。つまり今と未来のクルマが勢揃いしていたわけですが、じつは1台、ネオヒストリック世代の名車が含まれていました。それが今回紹介する5代目プレリュードです。

ホンダ・プレリュードといえば、2025年に約24年ぶりに車名が復活したホンダのスペシャリティクーペ。発売されたばかりの新型は、すでに年間販売計画を上回る受注台数を記録するほどの人気となっていますが、5代目プレリュードは「復活」前の最後のモデルです。

現行モデルに設定される純正アクセサリーがメインの取材会に、なぜ4半世紀も前の5代目プレリュードが用意されていたのか? それはModuloブランドを展開するホンダアクセスが、初めて「フルエアロパーツ」の開発に挑戦したのが、この5代目プレリュードなのです。現在、Moduloのエアロパーツが掲げる「実効空力」コンセプトの、いわばルーツとも呼べる存在とのこと。

今回の取材車両は、1997年式のプレリュードSiR。1996年に登場した5代目プレリュードの前期型となります。搭載されるエンジンはH22A型2.2リッターDOHC VTECで、最高出力200PS/6800rpm、最大トルク22.3kg-m/5500rpmを発揮しています。

駆動方式はFFで、トランスミッションは5速MT。プレリュードの代名詞ともいえる4WSシステムも装備されていますが、当時も標準装備ではなくオプション扱いであり、この車両は同じくオプション扱いだったサンルーフも装着された個体です。

新型プレリュードは大きなテールゲートを備える3ドアのハッチバッククーペですが、それまでの歴代プレリュードといえば独立したトランクを持つノッチバックのボディが特徴でした。そのフラットなトランクには、2026年の視点でも大きいと感じさせるスポイラーを装着。そのほかのエアロパーツでは、フロント/サイド/リアのロアスカートやサンルーフバイザーが装着されています。

インテリアではフロアカーペットマットのほか、カーボン調パネルキット(センターコンソール/ラジオパネル/ドアスイッチ部)でスポーティなイメージを強調。Gathers製スペアナCDプレイヤーやマルチコントロールMDコンポは、当時の「デートカー」としては必須アイテムといえるでしょう。

足元には、Moduloの旧ロゴが刻まれたセンターロック風デザインが特徴の16インチアルミホイール「スリットスポークRS」を装着しています。

これらはホンダアクセスの社内に残っていたデッドストック……ではもちろんなく、なんと中古車市場に流通していた販売車両とのこと。取材時点で走行わずか3万2000キロ(!!)という低走行車ですが、外装には小キズやステッカー類の色あせなどが見られ、それらは美しく仕上げ直されています。

前置きというには長すぎる口上を書き連ねたところで、さっそくドアを開けて運転席に滑り込みます。シートの腰を下ろして感じるのは、まさに「沈み込むような」と表現したくなる座り心地です。

シートは合成皮革とモケットを組み合わせたもので、サイドサポートは存在するものの非常に肉厚で、スポーツ性というよりも応接間のソファのよう。ダッシュボードとドアは上段がブラック、下段がボルドーと色分けされており、その効果もあってか車内が明るく、そして広く感じられます。

フロントガラスの視界も非常に大きく、まるで肩から上を露出したオープンカーのよう。もちろん屋根はしっかりあるのだけれど。

今や懐かしさを感じさせる、標準タイプのキーを差し込んでひねると、H22Aエンジンはあっさりと目を覚ましました。クラッチを踏み、シフトレバーを1速へ入れると、その前後方向の長さにちょっと驚きました。

過去の記憶ではもっとクイックなイメージがありましたが、やや遊びが大きく感じられたパワーステアリングの操作感もあわせ、全体的にゆったり&ふんわりとしたタッチです。このあたりが、プレリュードはスポーツカーではなくスペシャリティカーと言われる証左なのかもしれません。

いっぽうでH22A型エンジンは、B型やF型にも通ずるやや粒々さのあるフケ上がりが特徴。よりハイパワーなタイプSが上に控えているとはいえ、このSiRももグレード名にふさわしい走りっぷり。

今回の試乗コースは市街地と幹線道路がほとんどでワインディングを試せたわけではないけれど、4輪ダブルウィッシュボーン式サスがしっかりと路面を捉え続ける感じや、バイパス道路での高速安定性などは、2026年でもグランドツーリングカーとして十分に通用する資質の高さを感じました。

もちろん、その安定感を生み出している要因のひとつは、ホンダアクセスが開発したエアロパーツの高いトータルバランスにあるといえます。ただ個人的には、もう少し「刺激」が欲しいと感じたのも事実。

穏やか、かつまろやかな乗り味は本当に魅力的なのですが、せっかくの5MT車なので、もっとスポーティ方向に振り切ったプレリュードも味わってみたい。それこそModuloのスポーツサスペンションを装着し、前後とも17インチにサイズアップしたタイヤ&ホイールを組み合わせた仕様も面白そう。

1980〜1990年代のスポーツカー&スポーティカーは、いまや中古車市場における価値が急騰しており、ホンダ車でも歴代タイプRを筆頭にシビックやインテグラ、S2000などはとても気軽に購入できる価格帯ではなくなっています。そんななか、5代目プレリュードはまだ200万円前後の車両が存在します(それでも高いですけれど)。

もう今後は誕生することはないであろう、薄くスリークなボディデザインや「コックピット」と呼ぶにふさわしい開放的なインテリア、意外にも?大人が乗れるリアシート、そして実用性の高いトランクルームなど。かつて一世を風靡した「デートカー」は、決してスタイリッシュなだけではなく基本性能の高いスペシャリティクーペでした。

初見では理解しづらいけれど、長く付き合えば付き合うほどに感心して安心もできる。そんな5代目プレリュードの個性、そして純正アクセサリーの持つ魅力は、はたして新型にも受け継がれているのでしょうか。新型プレリュードとの比較が、非常に楽しみになってきました。

(PHOTO:Yoshiaki AOYAMA 青山義明、TEXT:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)

ホンダアクセス
https://www.honda.co.jp/ACCESS/