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人々の暮らしを豊かにしてきた「河」の存在とは

今回はデルタ航空の直行便で日本からミネアポリス・セイントポールへ。今回のツアーはここミネソタからウィスコンシン、ニューヨークへ遠征し、ミネソタに戻ってアイオワへと南下、オンタリオ(カナダ)に行く前にはオハイオに移動……と、カナダ1州&アメリカ5州を訪れます。

偶然にも、大河”ミシシッピ”とその源泉である”イタスカ”湖という、それぞれの名前を持つ通りが交差しているところに遭遇

ミネソタといえば、アメリカ最長の大河=ミシシッピ川の源流。セントルイス(ミズーリ州)を通ってニューオリンズ(ルイジアナ州)まで、北米大陸のど真ん中を縦断してメキシコ湾へと流れ込む、あの巨大な川の起点はミネアポリスの北西にあるイタスカ湖って結構小さな湖なんです。

上流の橋から見たダムとロックx2。ミシシッピ川を挟んで写真の、右側がミネアポリス、左側がセイントポール

ミネアポリスとセイントポールは、ミシシッピを挟んだ双子都市。空港の近くの橋を通りかかった際に「ロック(日本語だと閘門=こうもん)」なるものを発見しました。上流から下流へ、あるいはその逆も、水の高低差をなくして船を通行させるための施設です。

このダムと発電所はフォード・モーター・カンパニーが建設。ダムのすぐ上、セイントポール側の岸に工場を作ったので、電力を安く手に入れることができたそう。1925年の創業で、フォード・モデルTが大量生産された

手前に見えるのがロックの水門。一番上のメインカットで見ると、上下流共に閉まっているのがわかるはず。つまり、この日に船が通ったということです。

右側の水が溜まっているロックには、上流(手前側)から来た船が入る。そうしたら船の後ろで水門を閉めて、水を抜く。水位とともに船はゆっくり下がって行って、ロック内の水面の高さが下流の水面と同じになったところで向こう側の門を開く

それにしても、水がいっぱいになるのにはどのぐらいの時間がかかるのだろうか? 生まれて初めてこの目で実物を見ましたが、残念ながら稼働しているところの目撃はならず。今でも現役だって地元民は言ってますが……。見たかった〜。

遊歩道に展示されている水力発電所のタービン=羽根車。鋳鉄製で15トンもあって、これを4つ同時稼働させての発電が始まったのは1924年!

「ロック」には水力発電所も併設されており、その巨大タービンが川沿いの遊歩道にモニュメントとして飾られていました。

遊歩道はサイクリングロードにもなっていて、メーター付きの空気入れと工具を揃えたバイクチューンアップステーションまである

さらに川沿いは市民の憩いの場となっていて、道沿いにサイクリスト用にツールとか空気入れが設置されてました。

タイヤレバー、スパナ、レンチ類がワイヤーで繋がれている

(text:Hiko AMANO 天野雅彦)
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