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【GT500】64号車Modulo Epson NSX-GTは4戦連続完走でポイントゲット!

2019年のSUPER GTシリーズは、はやくも折り返しを迎えた。前半戦最後となる第4戦は、シリーズ唯一の海外レースとなるタイ・ラウンド。レースの舞台となるのは、タイ北東部のブリーラム県にあるチャーン・インターナショナル・サーキットである。

SUPER GTシリーズが、このチャーン・インターナショナル・サーキットで開催されるようになったのは2014年のこと。今年は6度目の開催となるが、じつはホンダにとって最大の鬼門といえるのがこのタイ・ラウンドといってもいい。というのも過去5度の開催のうち、GT500クラスの優勝回数はレクサスが4勝、日産が1勝。ホンダ勢は’16年の2位が最高位で、まだ優勝は1度もない。

その過去最高位となる2016年の2位表彰台を獲得したのが、今シーズンは64号車Modulo Epson NSX-GTをドライブする牧野任祐選手だ。今季もタイヤとのマッチングに苦しんではいるものの、元F1ドライバーであるナレイン・カーティケヤン選手とのコンビで開幕戦10位、第2戦10位、第3戦11位と、これまで全戦で完走している。優勝を果たした一昨年の鈴鹿1000km以来の表彰台に期待がかかる。

予選Q1を担当したのは牧野選手。午前中に行われた公式練習では、9番手となる1分24秒279を記録していただけに、今シーズン初のQ1突破に期待がかかる。しかし予選が行われる午後に入って少し落ち着いた気温や路面温度のためか、あるいは風も影響したのか、タイムアップは果たせず。1分24秒780をマークし、14番グリッドから決勝レースに臨む。

迎えた決勝レースも天候は晴れ。常夏のイメージがあるタイだが、6月下旬は「雨期」にあたり、日中は晴れていても主に夕方にはスコールのような豪雨に見舞われることが多い。各チームとも、ピットの片隅にはウェットタイヤを準備し、あらゆる可能性を想定しつつレースに挑んだ。

15時にスタートした決勝レース、64号車のスタートドライバーは牧野選手が担当。後方からのスタートとなるため、第1スティントをなるべく長く走ってライバルよりもピットインを遅らせ、順位を浮上させたところでドライバー交代というレースが予想された。

64号車はスタート直後に順位を落としてしまうものの、その後はライバルとほぼ変わらないペースで周回を重ねていく。しかし周目、64号車はピットイン。ナレイン・カーティケヤン選手へのドライバー交代を行った。

事前の予想より早いタイミングでのドライバー交代となったのは、レース序盤にGT300マシンも交えたトラフィックの際、ブレーキングによりタイヤにフラットスポットを作ってしまったためとのこと。数周はこらえて走っていたが、ドライバーの牧野選手が「ちょっと厳しい」と判断、無線でピットインを告げたという。

しかし結果的に、この早めのピットインが功を奏すことになる。タイヤを履き替えたナレイン選手は、決勝レースでは自身初のとなるチャーン・インターナショナル・サーキットを走行していく。全長4554m、あまり起伏の多くないフラットなレイアウトながら、ブレーキへの負荷が厳しく、かつコース幅が狭い箇所もあり、GT300車両をかわすタイミングも重要になる。

ドライバーの背後にエンジンを搭載するミッドシップ・レイアウトゆえか、あるいは他にも要因があるのか、レースが進むにつれホンダ勢は劣勢となり、一時は10位〜15位をNSX-GTが占めるという状況になってしまう。

そして38周目にはさらなる悲劇が襲い、なんとGT500クラスのホンダ勢3台が絡むクラッシュが発生! 64号車は難を逃れたものの、8号車と16号車の2台がリタイア。1号車は車両修復のためピットでしばらくの時間を過ごすこととなった。

その後も64号車はペースに苦しみながらも我慢のレースを戦い抜き、ホンダ勢最上位となる10位でフィニッシュ。トップと同一周回でチェッカーを受けたため、チームは4ポイントを獲得した。

次戦の第5戦は、約1ヶ月半のインターバルを挟み、8月3〜4日に富士スピードウェイで開催される。500マイル(約800km)のセミ耐久レースだけに、今季ここまで粘り強いレースを続けている64号車の活躍に期待がかかる。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)