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【STEPWGN】ミニバンだからこそ「カッコよさ」に拘る! 新型ステップワゴンe:HEV SPADA Conceptの開発者に訊く

2022年春に正式発表が予定されている新型ステップワゴン。そのお披露目に先立ち、2022年1月に開催された東京オートサロンおよび大阪オートメッセにおいて、『ステップワゴンe:HEV SPADA Concept』が一般公開された。

正式発表前にカスタマイズモデルを披露するということも驚きだが、「原点回帰」とも呼ばれるシンプルなラインで構成されたエクステリアデザインは来場者からも好評で、市販モデルへの期待が高まったという声も多く聞かれた。

そこで今回、この「ステップワゴンe:HEV SPADA Concept」へ込めた想いや開発コンセプトを探るべく、制作を担当したふたりのキーパーソンにお話を伺った。

ひとりは、新型ステップワゴンの開発責任者(LPL)を務めた蟻坂篤史さん。そしてもうひとりが、「ステップワゴンe:HEV SPADA Concept」を手掛けた大西優一さんである。

「コンセプトモデルなのだから、ローダウンとインチアップは必要」

本田技研工業 新型ステップワゴン開発責任者(LPL)蟻坂篤史さん

蟻坂:東京オートサロンという晴れ舞台で新型ステップワゴンを見ていただく、そう決まった際に「ノーマルのまま出展する」というのは私のなかでは考えられませんでした。社内的には違う意見もありましたが、私自身が『クルマを買ったら、まずホイールを変えたい』というカーライフを送ってきたこともありましたから(笑)

蟻坂:では新型ステップワゴンをもっともカッコよく見せるにはどうすべきか?と考えたとき、車両のデザインを担当した本人がカスタマイズをすればいい、とシンプルに思いついたのです。そこで大西の部署に連絡をして、デザイン作業をしてもらいました。

新型ステップワゴンSPADAのデザインを取りまとめたのが、弱冠35歳の大西さんというのも驚きだが、その卓越したセンスはショーモデルである「ステップワゴンe:HEV SPADA Concept」からも窺える。

プラチナクロームを使ったフロントグリルなどにはあえて手を入れず、ブラックのルーフからプラチナホワイトのボディにグラデーションで繋がる演出を、ラッピングシートにより表現。

新型ステップワゴンSPADAのデザインコンセプトである、「力強さ・伸びやかさ・品格」といったキーワードを、オートサロン的な世界観でアレンジしてカッコよく見せている。

「少し手を加えるだけで、さらにカッコよくなる。それが新型ステップワゴンSPADAです」

新型ステップワゴンのデザインを手掛けた大西優一さん」現在はホンダアクセスに在籍し、純正アクセサリーのデザイナーとして腕を奮っている

大西:ベース車両に選んだのは、新型ステップワゴンSPADAに設定される「プレミアムライン」です。フロントは目・鼻・口を明確した表情で、そこはベース車両のまま活かすべきだと考えました。今回のカラーリングはラッピングなのですが、たくさんのスケッチを描いて蟻坂に送ったことを覚えています。

大西さんが『たぶん何十枚も描いたと思います』と語る、エクステリアスケッチをもとに制作された「ステップワゴンe:HEV SPADA Concept」。プラチナホワイトのボディにブラックルーフを組み合わせ、マットガンメタのホイールが装着された。

さらに15mmのローダウンを施すことで、「プレミアムライフボックスデザイン」という新型ステップワゴンSPADAのコンセプトを、よりグレードアップして表現している。

大西:ホイールサイズもインチアップして18インチとしていますが、その選定でも多くのホイールを候補にあげて、そのなかから『OZレーシング・スーパーツーリズモLM』を選定しました。カラーはオリジナルペイントのマットガンメタで、センターキャップもオリジナルで製作しています。そのほかドアミラーをカーボン調として、15mmのローダウンも施しました。コンセプトは、スポーティなステップワゴンです。

蟻坂:車高を下げることは、最初に考えていました。適度に下げるとカッコいいというのは私の持論です(笑)。

蟻坂さんはそのように冗談めかして教えてくれたが、オートサロン向けのコンセプトモデルとはいえ、正式発表前の段階でシャコタン仕様を見せるというのは意味深だ。先進安全機能に使うセンサーの関係からローダウンは難しいというのが定説だが、新型ステップワゴンは15mm程度のローダウンであれば問題ないということなのだろうか?

なおタイヤ銘柄については、ブリヂストンのポテンザ・アドレナリンRE004を履いていたが、このチョイスにも拘りが感じられる。

蟻坂:「ローダウンしてインチアップするという話をシャシー担当のスタッフに相談したところ、なら銘柄はポテンザがいいだろうということで装着しました。ステップワゴンを開発してきたエンジニアが選んだタイヤです」

OZレーシングのホイールとポテンザRE004の組み合わせは、ある意味で開発エンジニアも認めるカスタマイズということもいえそうだ。

サイドウインドウの下端デザインにおいても、車両感覚の掴みやすさを考慮。ドアハンドルについては使いやすさを最優先して位置決めしたと、蟻坂LPLは教えてくれた

蟻坂:新型ステップワゴンでは、エンジンフードの高さや角度、リアウインドウの形状など、車両感覚を掴みやすく感じていただけるような工夫をしています。運転席に座れば、そのメリットはすぐに感じていただけると思います。

カッコよさと同時に、日常生活においてもストレスのない優れた実用性を併せ持つ新型ステップワゴン。競合モデルもしっかりとチェックしながら、オーナーの「素敵な暮らし」に寄り添うパートナーとしての存在を具現化した自信作だと、蟻坂さんと大西さんは話してくれた。

まもなく、その全容が明らかになる新型ステップワゴン。正式発表が楽しみである

なお今回、「ステップワゴンe:HEV SPADA Concept」を手掛けた大西さんだが、現在はホンダアクセスで純正用品のデザイン開発を担っている。同じく東京オートサロン&大阪オートメッセの出展車両である、「N-WGN PICNIC」にも関わったというから驚きだ。

そちらの開発者インタビューは下記にて紹介しているので、ぜひご覧いただきたい。

【ホンダアクセス】手軽に楽しむアウトドア・カーライフ! 『N-WGN PICNIC』開発者インタビュー

(photo:Yoshiaki AOYAMA 青山義明、text:Shinya YAMAMOTO 山本晋也)

新型ステップワゴン 先行情報公開サイト
https://www.honda.co.jp/STEPWGN/new/