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【船外機】5リッターV8 VTECは最大出力350馬力! ホンダ初となる量産V8がマリンエンジンで新登場【動画】

ホンダは、高い動力性能や優れた経済性が好評となっている4ストローク船外機「BFシリーズ」のフラッグシップとして、5リッターV型8気筒の「BF350」を新たに設定、2024年2月23日よりホンダ船外機取扱店にて発売する。ホンダならではのVTEC機構を備えたSOHCユニットで、最大出力は350馬力を発揮する。

BF350は専用設計で新開発された、4952ccの排気量から最大出力350馬力を発揮するV型8気筒エンジン。豊かなトルクからもたらされる力強い推進力や高い走破性に加え、新設計のクランクシャフトを採用することで、高い静粛性・低振動を実現している。

エンジン本体をコンパクトに抑えるため、V型8気筒には珍しくシリンダー間のバンク角は60度を採用。このバンク角は北米ホンダ車に多く用いられているV型6気筒のJ型シリーズと同じだ。ボア×ストロークもBF350は89.0×99.5mmとなっており、こちらもJ型のロングストローク版といえる。

BF350では新設計のクランクシャフトを採用し、低振動と低騒音を両立。振動を抑えるためのバランサーが不要となり、耐久性と信頼性が向上したシンプルな構造を実現している。また環境性能にも優れており、O2センサーを使用した空燃比フィードバック制御に加え、ギアケース形状を最適化し、クラストップレベルの燃費性能を実現した。

さらには自動で船外機のフルチルトアップ/ダウンを行う「オートマチックチルト機能」を採用し、係留・保管時の利便性を向上。寒冷時でもチルトスピードが下がらない高出力チルトモーターの採用や、排水構造の見直しによる凍結防止など、過酷な環境下でも安心して利用できるような工夫がされている。

そして大容量(12V-93A)オルタネーターを採用することで、70Aの充電出力を確保。これにより、補機発電機を搭載しないボートでも、バッテリー切れのリスクや心配を低減している。アイドリング時の充電出力可変機構を搭載したことで、アイドリング時に電気負荷の増加に応じて最大43Aまで自動でエンジン回転数を上げ、充電性能を高めてくれる。

そのほか、一定の速度もしくは回転数での航行を可能にする「クルーズコントロール機能」や、あらかじめ設定したトリム角度に自動調整する新機能「トリムサポート機能」など、スムーズで快適な航行を実現する操船サポート機能も充実させている。

メンテナンス面では、腐食防止のためのアノードを追加したことに加え、着脱しやすい新構造のエンジンカバーの採用や、オイルフィルター交換時のオイルこぼれ防止を目的としてオイルフィルターの取り付け角度を変更するなど、ユーザーの利便性が向上した。

スタイリングでは、フラッグシップモデルにふさわしい高級感を表現した「Noble Motion Form」デザインを採用。これまでのホンダ製船外機が表現してきた自然との一体感と、シンプルかつクリーンなイメージを継承しながら、上質感のあるフォルムに仕上げている。

外装色は「アクアマリンシルバーメタリック」そして「グランプリホワイト」の2種類が用意される。

また、新たにデザインしたDBWリモートコントローラーは、機能性、操作性を向上させつつ、操船時にも「Noble Motion Form」を感じられることを目指して機能美も追求された。

BF350の価格は、390万5000円〜399万3000円となる。

(text:Kentaro SABASHI 佐橋健太郎)